50年前ぼくは名城小学校の門をくぐり一年生になった。
そのとき同級生だったヒトシから電話があって飲むこととなった。 偶然ヒトシも知り合いでぼくもときどき飲みに行っている栄のやまびこで飲むことになった。ここは小さい立ち飲みビストロだがいつもお客様で一杯。
オーナーシェフの清田さんの丁寧な料理は正直おいし過ぎる。今はやりの言葉で言うとオーバースペックだから本当にお客の途切れる事がない。誠実な清田さんの店ならもっと大きい場所でも十分成功をおさめるはずだ。

ずっと正直に生きて来たヒトシは50年間ぼくを冷静に見てくれている。そういう人はぼくにとって鏡のような存在だ。彼と話すと自分と対話しているような気になる。 音楽好きの彼とは話しも合う。

そんな楽しい時間だから「やまびこ」だけで終わらずにテレビ塔の北東、オレンジタウンの近く、真夜中の蕎麦屋「ジェニースー」にはしご酒。あな蔵のような空間でだし巻き卵や尾鷲からの魚で芋焼酎を楽しめる。そして蕎麦。店主橋本さんの打つかけそばはただただ私的感情ではあるが最高に美味い。ここではざるではなくとにかくかけそばが好き。ただここは蕎麦屋でなくまちがいなく飲み屋である。ヒトシと飲んで気がつくと夜中の11時。もはや電波塔の役目を終えたテレビ塔のイルミネーションを独りながめながら家路につく。

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ヒトシとやまびこで
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やまびこのタパス盛り合わせ。
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ジェニースーのかけそば