昨年は6/17がはまぐり会だった。今回も同じような雨の日、近鉄桑名駅から歩く。桑名の街は風情が有る。かって宝暦治水で犠牲になった薩摩藩士の眠る海蔵寺があったり、日本一うるさい祭りで有名な石取りで有名な春日大社、七里の渡し、九華公園など歴史を感じる地区にその料亭「日の出」はある。旨くてけっして高くないのでこの時期の「日の出」は予約が極めてとりにくい。そんななか桑名の歯科医うきゃあが毎年最高に地モノの蛤が旨くなる時期に予約を入れてくれてこの楽しい酒宴。
世の中にはうなぎずくし、あゆずくし、などなんとかずくしはあるがその食材ばかり続くとなんか飽きてしまうこともある。でも「ふぐ」とならんで飽きないのがこの「蛤」。 東海道の、海路の要衝、桑名という木曽川、揖斐川、長良川の海水と真水のまざるいわいる汽水域でとれたはまぐりはコリアン産とは全く違う深みのある味わい。これをダシで炊いて味わう「鍋」。その手は桑名の焼きはまぐりと言うシャレ言葉でも伝わる焼きはまぐり。そして塩で食べる天麩羅とシンプルだが蛤自体に旨味がたっぷりあるためたまらずお酒が進む。最近は日本酒にめっきり弱いがこの日ばかりは地酒「久波奈」を冷酒でたっぷりいただく。それが蛤への供養にもなろう。

この時期の日の出は予約がとりにくいが桑名のはまぐりなら名古屋住吉町のさくら`sキッチンでも食べることができる。なぜなら店主の杉山さんは桑名出身で桑名の地元のさかなやさんから地物のはまぐりをいつも仕入れてフライや天麩羅をだしてくれる。名古屋にいながら桑名の味
さくら`s Kitchen 名古屋市中区栄3-12-4 (エトワールさかえ MB1F) tel052-251-1215 火曜、第三月曜定休
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平田 靫負(ひらた ゆきえ)率いる薩摩義士の話は亡き父によく聞かされた。
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桑名の名所は七九六
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日の出さんの手前の歌行灯のあじさいが美しい。
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日の出さんの突き出しは昨年とはまた違う。それがうれしい。
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鍋で炊いたはまぐりはまず何も付けず味わう。なにもたさない、なにもひかない。
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美味しんぼにも描かれた味
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ただし美味しんぼの絵より実物のほうが数段おうつくしい。
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こちらが焼きはまぐり。一番奥が5年物のはまぐり
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こんな旨いもんなら来年もくるぞーとメートルが上がる一方の諸兄。