2月が始まった。おついたちは折からの暖かさで春の気配がいっぱい大気に満ちている中、母と覚王山日泰寺東の我が家の墓地に墓参に向かう。ぼくらが乗るちいさなクルマのFMからピーターバラカンさんの朝の番組でThe BANDのライブ「rock of ages」の別録音ボックスセットがかかり、あまりに演奏がタイトでファンキーなので驚く。熱い、熱い、あまりに熱い音。「Rock of ages」は時代のロックという意味だと思ったら調べてみると「盤石」という意味だそうだ。わたしが中学の頃にでたライブ盤で仏像の写真のジャケットで印象的だったが2枚組だったのでお値段も高く所有はしていなかった。家に帰ってitune storeでダウンロードして聞くとプレイヤーが弾くひとつひとつの音、音と音の間(ま)に意味が有り、すばらしい。若い頃にはこの良さがわからなかったなあと忸怩たる思い。


 
Rock of agesの冒頭を飾る、マーヴィンゲイのカバーでもあるDon`t do it リフのThe biggest mistake is loviing you too much.がえらくかっこいい。アラントウサンアレンジのホーンでも有名。

毎年この時期に行われる近くの袋町福生院お聖天様節分会に出かける。年中行事は日月が経過するにしたがってあたりまえにやってようだが、今年も参加できたという事は一年生きてこられた、また一年この地で暮らす事が出来た証にほかならない。シモジマの西隣の赤い門の中には善男善女がたくさん集まっている福生院さまの節分会は男性は裃、女性は打ち掛けの正装で聖天さまの正殿でご祈祷のあと豆まきをする儀式。庫裏の広間にはお手伝いの女性が待機していてさっとカミシモ(裃と書く)に着替える手はずを整えている。そうやって一年に一回ではあるが江戸時代の正装を着ることはなんだか洋服屋にとっても年に一度のリセットの機会だと感じる。
一年一度、身体に溜まった邪気、古い習慣、古い考え方を豆とともに外にだすのが節分会の意義だそうだ。 お聖天とをつなぐ加持祈祷、大般若経、般若心経などのあとに木の升が配られ、内に三回、外に一回豆を撒き、手締めのことば「しゃのしゃのしゃ、あそれ、おしゃしゃのしゃ」と元気に手拍子で節分会のお開き。この一年も良い年にしたい。 
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袋町福生院聖天さまの境内
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ことしも裃を着て写真を撮った。