スーツにはく靴下として一番正式なものといえばホーズである。すねも見えず、ずりおちることがないためスーツスタイルでホーズを履いているととても引き締まった気分になる。当店も10年以上前から日本の靴下メーカーの雄「ハリソン」社のホーズをお客様にご紹介して来た。ほとんどのメーカーが中国に生産を移管している中、真摯に日本国内、加古川で生産する姿勢は貴重である。わたし自身もそんなハリソン社のホーズを愛用していたが、最近困った事がある。それはクラシックスタイルでもパンツがスリムに、たとえばひざ幅22cm前後、スソ幅19cm前後になってきて、ホーズを履くとパンツのスネが引っかかるのである。それでパンツの裾がずりあがって来てしまうので、近頃はホーズを履く事を諦めてユニクロの黒いコットンソックスを不本意ながら履いていた。そんな悩みを大学の先輩でもあるハリソンソックスの窪田哲弥氏に投げかけてみた。それなら、当店でも扱っているスーピマホーズと同素材の短いソックスにしてはどうかという提案があった。平織りでいわいるナイロンソックスと同じ程度の薄さだが素材はスーピマコットン80%ナイロン20%の高品質である。とりあえず一足購入して実際に履いてみた。やはりレースアップの靴には足がスッと入り当然だが足は引っかかる事はない。これは快適なので当店でも販売することにした。本来ならホーズがいいがちょっと妥協してもこれならパンツのスソはホーズにひっかかりません。
ハリソン スーピマソックス 1.ブラック 2.ネイビー 当店特別価格 一足950円(税込)
下がスーピマコットンホーズ 上が今回のスーピマコットンソックス。
これならパンツのすねがひっかかってずりあがることはない。ちょっと妥協だが。
靴下の話とは変わるが当店のフィッティングルームは採寸時、ゲージとして使うパンツに履き替える場所でオーダーの際にとても重要な場所だと認識している。非常に狭い場所ではあるが、お客様にエレガントな気分になっていただくよういつも「しつらえ」を考えている。二日前、家具店で小さなベンチを見つけたのでフィッティングルームに置いてみた。今朝、はじめて使っていただいたお客様に聞いてみたが評価が高かった。
ベンチがあると少し座ることができて、楽に着替えられる。