2009年のロンドンにてはじまったTweed Run(ツイード・ラン)。ツイード素材の服をおしゃれに着こなして、街を楽しく自転車でサイクリングするイベントで日本に紹介したのはユナイテッドアローズの栗野宏文氏。去年から東京大阪だけでなく名古屋でも開催。今日はそのツイードランの日、ツイードファッションで装った男女200人ほどが名古屋のシンボルとも言えるテレビ塔下に集まった。あつまった人の約6割はファッション関係者で4割が一般から参加のツイードラバー達だろう。名古屋はファッションの生産地、一宮、尾州地区を近隣に持ち、例えば日本を代表する繊維商社、滝定、タキヒョー、豊島などファッション関係の会社が多い都市でもある。わたしもこの日のために着こなしを考え、エルボーパッチの付いたロロピアーナのウールカシミアグリーンへリンボンツイードジャケット、スコットランドのラヴァットツイードのジレ、小紋のバタフライタイにハンチングクロケット&ジョーンズのブーツとやりすぎかと思われるいでたちで参加したがなにがなにが、むしろ参加者の中では平均的ともいえる装いだった。

さまざまなテイストのツイードをとりいれた男女のスタイルをなかば驚嘆する気持ちで眺めてしばし考えた。やはり装うという事はいいものだ。ひとはだれでも人生を生きる中で幸福と不幸をあわせ持っているはずである。しかし洋服や靴などいいものや楽しい物を身につけることによって不幸な陰は姿を消し、幸せなライフスタイルだけがその人の装いから想像される。実際はどうかわからない。でもそう思えるということが重要だと思うのだ。仕立てのいいツイードを着て自転車に乗る200人を見ているとイメージだけかもしれないが200人の幸せな男女に見えてくる。それがファッションのチカラでありひとびとがそこにお金を費やす理由でもあると思うのだ。
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今回おせわになったハマドさん。
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こんな高級な自転車モールトンも。
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ノーフォークジャケットの紳士の素敵な笑顔。
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尾張の男達の晴れ姿。
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ツイードを着た素敵なお母様
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二人の笑顔をみるとこちらも幸せになってくる。
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タータンチャックのジレを着込んだジェントルマンと二人で。
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赤と青がアメリカの国旗に映える。
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東京から参加のヒヤマさん。このモーニングジャケットの素材、なんとブラック無地のハリスツイード!
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袖口のディテールにも注目。まちがいなくベストドレッサー候補。
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ハリスのスーツも素敵、自転車も素敵。
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ピークラペルのツイードジャケットを着る栗野さんがあいさつ。
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ファッションリーダー栗野さんはジャケットにジレもあわせておだやかで知的な着こなし。
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なんてかっこいいノーフォークジャケットなんだろう。ベストドレッサー!
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さあいまからツイードランに出発!
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走り終わったあとのパーティで。彼女が準ベストドレッサー賞。