今日は北風が吹いて、暖かかった昨日と違いとても寒い日になった。秋冬のスーツの上にちょっとコートでも羽織ろうかと思った方も多いはず。夕方には家庭でお鍋を楽しんだ方もいらっしゃっただろう。当家もそうでした。

オーダーメイドで洋服をあつらえる時に一般の方が服地を見て、出来上がりをイメージするのはなかなか難しいと思う。大きい現物の服地でも難しいのにバンチサンプルで出来上がりを想像できるのはある程度オーダーメイドに慣れてきてからかもしれない。わたしども洋服屋は毎日、洋服の原料である服地を見て暮らしているので出上がりをイメージする能力にはたけているが、それでも想定以上にいい感じに仕上がることがある。想像しているより良い出来上がりの素材を「仕立て映えがする。」と表現する。ことしスペシャルプライスでおすすめしているロロピアーナ社ソフトタッチ、オルタネートストライプを使った私自身のスーツが今日仕立て上がって来た。シングル3ボタン段返り、最近は太いラペルが自分としては気にいっていてラペル巾9.0、お客様のIさんのお好みの仕様をちょっと拝借してアウトポケットにしてみた。かってはブレザースーツとしてこういった仕様はいまいちだったが確信犯というかモードの世界で使われる言葉で言うとハズしてみたということ。思った以上に素敵に仕上がってその仕立て映えによろこんでいる。暖かい感じの起毛感とクールな感じのツヤがダブルで味わえるのは予想外だった。
P1130297
ロロピアーナ ソフトタッチはスーパー130ウール  あと1着(2014/12/24)
P1130311
ポケットはちょいハズしでアウトポケット。
P1130151
この服地が上の服のようにできあがるということはなかなか予想できないだろう。