連休の中になにも予定の無い一日ができてしまった。せっかくのゴールデンウイークごろごろしてもつまらないし、思い切ってクルマででかけると主要な高速は厳しい帰省のための渋滞のおそれもある。どうすごそうかいろいろ考えを巡らせていままで行った事のない街に電車で向かう事にした。そんなことでこだまに乗って降り立った街は小田原。この街は新幹線で通過するだけで歩いた事のない事に気がついた。駅の前にはかまぼこ屋さんが軒をならべているがそれ以外代わり映えはしない。だから市内を一周して遊覧するバスがあったので丘の上にある一夜城を目指した。バスは市内を抜け細い道を曲がり丘をのぼっていく。そこから眺めると小田原は西に箱根、目の前は海まわりは高台に囲まれたすり鉢を半分に切ったような地形だという事がわかる。登ったところが石垣山一夜城。ここは豊臣秀吉が小田原城を攻略するために三ヶ月で築いた山城で石垣の遺構が残る。豊臣秀吉が小田原城をまもる北条家を諸大名を従え攻略し天下統一つまり日本国の統一をなしとげた小田原征伐は日本史上の大事件である。そのことについてほとんど知識はなかったのであらためて知る事になるのも見知らぬ街を訪れたからゆえ。それから再建された小田原城を散策する。小田原城の脇に二宮尊徳を祭る報徳二宮神社を見つける。二宮尊徳は小田原の出身だった事もしらなかった無知。街を歩いているとお腹もすいてくるが、あえて地元の名物をさがす熱意は正直ない。あったとしても連休中なのでそんな店には人であふれているはずだし、探したとしても最近急ごしらえしたB級グルメなるまがいものにひっかかるのが落ち。お腹をすかせながらもうすこし散歩をつづけることにする。

小田原から東海道線に乗り茅ヶ崎で降りる。中学生の頃、茅ヶ崎の東海岸にあるお宅にお世話になったことがあった。そんな思い出を反芻するため駅から海岸までの道を歩いてみる。さすが茅ヶ崎はサーファーの街。サーフショップやウェットスーツ姿の女子も普通に歩いている。ここを歩いているとブレッド&バターの岩沢兄弟にお会いしそうな気配する。わたしの記憶の中の40年前の茅ヶ崎の通りと実際の茅ヶ崎は思ったほど変わりない。お世話になったお宅は残念ながら転居されたのか見つからなかった。自分のヒストリーと向き合う時間はほろ苦くそしてスイートでもある。
茅ヶ崎をあとにし東海道線をもう一駅乗り辻堂の駅の工場跡地にできた巨大なモールで娘へのおみやげを買ったあと、小田原に戻りこだまで家路についた。

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石垣山一夜城に残る石垣跡
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小田原城の美しい藤棚
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報徳二宮神社の新しい鳥居はご遷宮で出た旧材が使われている。
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茅ヶ崎でブレッド&バターを思っていたら昨日名古屋でお会いできました。

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その日、小田原ではお祭り。駅前には神輿の見物客も多かった。