今日はお休みですが雨降り。幸いにしてコロナ禍でも禁じられていないゴルフ、山歩きはできない天気。家にいて、男の料理をしたり、読書をしたりしています。晴耕雨読?

先日、お客様に名古屋東片端にある庶民的なお菓子屋さん、ボンボンのケーキをいただきました。そのケーキはラムがブリオッシュにたっぷり染み込んだサバラン、コーヒーを入れて一口いただくと、突然、旅の思い出が脳裏に広がってきました。おもいだした街はナポリ。

ナポリは魅力的な街ですが、泥棒やスリが多いと言われています。ローマからの特急がナポリ中央駅に近づくだけでバッグを斜めがけにしたり財布を内ポケットの奥にしまったりちょっと緊張が走ります。ナポリ中央駅は数年前にリニューアルされてきれいになりましたが、行き交う人は多く、ピリッとした空気がどこかあるのは気のせいばかりとは言えません。駅から中心地のトレド通りに向かうタクシーでもぼったくられずちゃんと20ユーロくらいですめばほっとします。プレビシート広場、王宮、おしゃれのメッカ、キアイア通りなどトレドの近くにはたくさんありとてもチャーミングな場所ではあります。プレビシート広場の入口にエレガントと庶民的の高いレベルでの共存したカフェ、「ガンブリヌス」があります。ここでのカプチーノは絶品で、イタリアでは珍しく炭酸の入った水がサービスで出てきます。この水一杯でなぜかガンブリヌスのエレガントさが増す気がするのです。おおくのナポリっ子がここの椅子に座ってたべているのがババという洋菓子。ウンベルト二世のガレリアの入り口にあるマリアの店もこのババが有名で通る人の多くが買っています。このババというお菓子は洋梨型をしていますが味はほとんどサバランと同じ。だからボンボンさんのサバランを食べたらふわっとナポリの風景、ナポリの雑踏の音、匂いが蘇ってきたというわけです。ナポリにいる間緊張して、ナポリから比較的安全なローマに帰るとほっとするのですがやはり間違いなく思い出に残る街。またイタリアに行ける日がくるのかなあと思う雨の休日でした。

東片端ボンボンのサバラン