先週水曜日5年ぶりに吉野へw行きました。桜の時期吉野までの近鉄特急は混むので一週間前に予約、これで5度の吉野詣りですが3度は雨の中。心配したとおりに午後から雨が降るとのこと。朝5時26分の近鉄名古屋駅発の電車に乗った頃は快晴でしたが名張を過ぎる頃からポツポツしだして、橿原神宮についた頃はちゃんとした雨でした。名古屋から吉野に行く車窓からもすばらしい桜が見られます。わざわざ雨の中、苦労して吉野に行くことがあるのか?そんな疑問がこころをよぎります。
雨の吉野駅に着いてバスに乗り、中千本に着きました。そこから吉野全域が一望できる花矢倉を目指し2kmほど徒歩で登ります。花矢倉に着いたらあたりはまさに花霞、といえば聞こえが良いですがすべて視界のすべてグレー。登ってきたアメリカ人もナッシング!と笑ってました。

でもわれわれは吉野の山歩きの楽しさを知っています。脇道に逸れて後醍醐天皇の墓所のある如意輪寺に向かいます。ここは吉野のメインストリートから谷ひとつ隔てた名刹。南北朝の悲劇の舞台でもあります。ここからの桜はまさに雅な景色で、変な事情で来なくなった国の人もいませんし、そもそも雨で人が少なくこんなゆったり吉野の桜を愛でられるのはまさに眼福です。


そこから谷を下ってつるつるすべる山道でなんども転びそうになりながら吉水神社にたどり着き、一目千本の桜を見たときにはここにまた戻ってこれてよかったと感慨ひとしおでした。吉水神社も南朝の御所があった場所で歴史の舞台です。吉野の桜はやはりいにしえの人の魂がやどる言わば聖地に咲く桜。美しさのなかに世の無常、もののあわれを思う鎮魂の桜でもあります。


そこから修験道の始祖である役小角が開いた金峰山寺で弥勒菩薩、釈迦如来、薬師如来の化身と言われる蔵王権現の巨像を前にわが人生を反芻また反省のひとときを過ごしました。亡くなった身内の鎮魂の山行きでもあり、ただの桜の名所ではないこころのよりどころが吉野でもありました。

