小学生高学年のころからずっとロック、ポップスが好きで聞き続けて来た。でもカッコいいとされてきたブルース系のあまりのワンパターンに嫌気がさし1995年頃からボサノヴァ、特にジョアンジルベルトの音楽に熱中した。ブルースのワンパターンなコード進行ではなくジャズとサンバから生まれたメロディーにすっと寄り添ってくるセブンス系から派生するテンションコードを覚えるのは苦労した。でも2拍子に乗った一小節ごとに変化するコードを奏でるガットギターとささやくようなボーカルはとても魅力あるものだった。その後ラッキーにも2度もボサノヴァの絶対神ジョアンジルベルトの演奏を東京で見る事ができた。今朝、パソコンでジョアンジルベルトをあがめる使徒として日本最高位の枢機卿ともいえる音楽家ヴァーブ中島さんのブログを読んでいてこの映像を見つけた。
ジョアンジルベルトとその次の世代を代表する魅力的な音楽家カエターノヴェローゾの演奏するこのドラリシという、ちょっとひねくれた愛の歌詞を持つ魅力的なサンバだ。名盤「ゲッツ/ジルベルト」にも収録の曲だから知っている方も多いかもしれない。先輩と後輩が仲良く歌っているほほえましい映像だが音楽もすばらしいが二人でネクタイを締めてスーツ姿で歌っている姿にぐぐっと来た。 ジョアンジルベルトはステージでは常にネクタイを締めジャケットかスーツ。それを知ってかカジュアルなスタイルのときもあるカエターノヴェローゾも同じスタイルで楽しそうに歌っている。この姿を見ていると誰かに強制されて着ているわけでなく楽しそうに着ているのがわかる。スーツは強制されて着るものではなく楽しんで着るといままでよりきっとずっと楽しくなる。そしてずっとかっこよく見えると思う。
ちなみにジョアンルベルトはアルマーニのスーツを着ていると聞いたことがある。アルマーニ好きなのは椅子にすわって猫背で弾いても伸縮性のある素材でゆったりしているため弾きやすいからだろう。 アルマーニといってもかって日本でのバブル期の着こなしとは違いあまりオーバーサイズでなく袖のシャツも見せてあたかもクラシックスーツのように着ているのがまたかっこいい。
ぜひ拡大してご覧ください。このかっこいい二人の男達の歌を。