昨年11月頃でしたでしょうか、BEAMSさんのウェブサイトでネイビー無地ネクタイ「SIAMO VICINI」を購入するとフィレンツェの収益の一部が小児医療機関を支援する企画があり、一本自分用に購入しました。
そのネクタイが本日送られてきました。
毎年冬1月と夏6月の2回、ピッティイマジネウォモに参加するためフィレンツェに出かけていたのはコロナ禍が起こる昨年1月まで。それから後は行くことができなくなってしまい、ピッティイマジネウォモも開催されていません。
巨大で華麗な花の聖母寺院、ポンテベッキオ、ウフィツィ美術館、シニョーリア広場など美しい歴史的建造物を擁するフィレンツェ市内はピッティイマジネウォモの時期にはクラシックなスーツやモードな衣装に身を包んだ、ファッショニスタが闊歩し、さらに華やかさを増したものでした。ピッティイマジネウォモに大勢のスタッフが参加するBEAMSさんをはじめほとんどすべてのセレクトショップ、伊勢丹さんなど有名百貨店のバイヤーさん、干場義雅さんなど、アパレル関係者の華やかな姿を多く見かけ、私達夫婦もその末席を汚していました。
中世以来メディチ家の銀行業や職業組合で繁栄したフィレンツェですが、現在の経済の基盤は観光業でしょう。コロナ禍でまだまだ現在もロックダウンが一部でつづくイタリアの状況。アパレル関係者は誰も来ず、そしてあんなに大勢世界からおしよせた観光客の姿もきっと皆無で、期せずして長い期間にわたって静寂に包まれた古都フィレンツェを思うと胸が痛くなります。
現在はもちろんイタリアだけでなく、他のヨーロッパの国々、アメリカ、南米、アジアそして日本、世界中コロナという災いからなんとか抜け出そうともがいています。ワクチンの接種がはじまり少しずつ明るさをとりもどすことを期待したいものです。
フィレンツェは30回以上訪れたいわばわたしにとっても第二の故郷であるとも言えます。この濃紺のソリッドタイを手にしながら「離れているけど気持ちは一緒で近くにいるよ。(SIAMO VICINI)」とフィレンツェの街、そしてそこで暮らす人々、友達のことをずっと思っています。