「RENASCERO RENASCERAI」私は生まれ変わる、あなたも生まれ変わるという意味のイタリア語。
この映像は1970年代にイタリアで流行った曲でこのCOVID19で酷い状況になった北イタリアの美しい都市「ベルガモ」を救うために著作権を譲った。わたしは仕組みはよくわからないがYOUTUBEで美しいベルガモの街とCOVID19と戦うひとびとの映像を見ると「ベルガモ」を救う収入になるそう。10年ほど前にひとりで訪れたこともある懐かしいベルガモに静かな時間が戻ることをこころから祈っている。
「私は生まれ変わる。」
人なんかそうそう変わるもんじゃない、そう言うひともいる。しかし私は「生まれ変わる」と信じている。「生まれ変わる」ということは友のふるまいから学んだ。
30歳前後のあるとき友人のノダと信州を旅した。当時ふたりともタバコを吸っていてホテルの部屋で酒を飲みながら、マルボロ美味いなあとノダはそれは美味そうにマルボロの甘い香りのする煙をくゆらせていた。それから三ヶ月ほど経ってノダに会った時、マルボロを勧めたら、もうおれ禁煙したからと言うセリフにひどく驚いたことは忘れない。彼はそういうところきっぱりしていて、悪いと思ったことはすぐ改めるすばらしい性格を持っている。それから数年後私も彼にならって禁煙した。
わたしは子供の頃からいま還暦をすぎるまで、爪を噛む悪いクセがあった。でも今回のCOVID19流行でずっとマスクをしている。そして顔や目や口を手で触らないということを気を付けていたら、爪を噛むクセはいつのまにか消えていた。「私は生まれ変わる。」ほんのささやかなことかもしれない。でも伸びた爪を爪切りで切りながら61年続いた悪いクセが消えて生まれ変わったことを実感した。昨年末、風呂を新しくしてから私が家族では最後にお風呂に入り、お風呂を洗っている。いままで生きてきて風呂洗いはいつも妻か、母か娘がやっていて私がしたことはなかった。毎日風呂をきれいにすることはやってみると、それ自体、案外楽しく、自分自身が清らかな気持ちになることも覚えた。これも「生まれ変わった」経験だった。まだまだ人生はつづく。COVID19流行で不安な気持ちでいっぱいではあるが、なんとかこのCOVID19から生き残りたい。そしてこれからどんなふうに自分が生まれ変わるのかちょっとだけ楽しみにしている。