日曜にいらっしゃったお客様と話し、昨日のブログにも書いた火曜日の「男会」でも話したこと。
スーツに着るようなドレスシャツにはいろいろな色や柄がある。でもそんななかですくなくともこれだけは持っていれば良いというものをあげるとすればたった3つにまとまるんじゃないかということ。シャツ単体ではなくてどれを選べばスーツが美しく見えるか、というポイントから考えてみる。たとえばパンツを適度に短く設定すると靴が美しく見えてくる。スーツスタイルはアイテムそれ自体ではなくアイテム同士の相関性を考えると選ぶ物が決まってくる。Vゾーンつまりジャケット、シャツ、ネクタイの3つ、そのバランスをいかに美しく保つか、それを重視するとこうなる。

1.白無地
まずあたりまえだが白無地。これは晒した白ではなくオフホワイトが自然でスーツにもなじみやすい。当然ビジネスでもオールマイティともいえる白無地だがフォーマルになると必需品、マストアイテムになる。慶事、弔事を問わずフォーマルの際は白無地以外を選ぶべきではない。素材は綿100%の滑らかな平織りであるポプリン=ブロード(ポプリンは重い素材という意味が有るらしいが軽いポプリンもあるのでこれはほとんど同義)、できれば100番双糸以上の細番手が見た目もきめ細やかかつ肌触りは最高で望ましい。 120双糸、140双糸のポプリンとなるとお値段も張るが長く愛用するならこれがいい気がする。シャドーストライプは人気は高いが僕はやはり白無地は「清らかさ」が信条でたとえ白であってもシャドーを入れると「清らかさ」が失われる気がする。
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2.サックス無地

淡いブルーであるサックス無地。これは紺系、グレー系しか合わないのではなくてオールマイティの色と考える。ブラウンのジャケットには何色を合わせたら良いですかとよくお客様から聞かれるがわざわざイエロー、ベージュなど茶の関連色をあわせなくてもサックスでも十分いいのだ。サックス無地についてはポプリン=ブロードだけではなくオックスフォード、ロイヤルオックスフォード、ツイルなどの厚めの素材もいい。白無地の「清らかさ」に対してサックス無地の「さわやかさ」とでもいうべきか。白に比べて汚れに強いのも魅力。
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3.ロンドンストライプ 
ストライプと白の地の幅が同じストライプを通称ロンドンストライプと称する。お洒落好きは「ロンスト」と呼ぶ場合が多い。ロンドンではこういうストライプのシャツを颯爽と着ている人が多い気がするが実はロンドンストライプは和製英語で、英米ではブロックス・ストライプというそうだ。濃紺、チャコールグレーなど無地のダークスーツにこれほどばっちり決まるシャツもなかなかないだろう。ストライプの色はネイビーブルー、サックス、赤などいろいろあるが一つだけ選ぶとすればネイビーブルー。ネクタイも濃紺のソリッドかドットにすればそれこそ最強のVゾーンになる。 
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過日行われた男会にて、ロンスト三人衆(拡大してお確かめください。)