昨日は定休日。休みはいつもゴルフでつぶれるのも芸が無いので、一日フリーにしてみた。でもなかなか行くところが見つからない。こういうときは映画かなと思って伏見ミリオン座に自転車で出かけた。おめあてはウェスアンダーソン監督のグランドブタペストホテル。観客席が暗くなり、予告編、「映画泥棒」のあと本編が始まってすぐにこの映画は好きな映画だと分った。ずっと終わってほしくないとも思った。ふだん買った事はない850円のパンフレットまで買った。たぶんいままで生きてきてはじめて買ったかもしれない。みんなにおすすめかどうかそれは分らない。でも間違いないのはこの映画がたぶん僕のいちばん気持ちいいツボを刺激したのだろう。
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伏見ミリオン座にてグランドホテルブダペスト
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ジェノバの実在のホテル グランドホテルサヴォイア。やはり似ている。

この映画は架空の国という設定だが間違いなくヨーロッパのことが描かれている。映画を観ながら6月に一人で泊まったジェノバのホテル「グランドホテルサボイア」を思い出していた。内装が海洋系アールヌーボーとでも言えるものでとても美しくずっといたいホテルだった。近くの宮殿にはバルビの王女というヴァンダイクの名画もあり、映画にでてくる架空の名画「少年と林檎」に符合する。ウェスアンダーソン監督はここをモデルにしたとは書いていないので偶然だとは思うが写真を比べてみるとやはり似ている。東欧と南欧に別れているが映画のストーリーと自分の旅という2つの物語を左右ステレオで観ているような不思議な気分だった。
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美しいロビー グランドホテルサボイア ジェノヴァ イタリア 
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女性がきりもりするフロント グランドホテルサボイア ジェノヴァ イタリア 
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ホテル近くの王宮の中に展示されているヴァンダイク作「バルビの王女」。映画の中の架空の名画「林檎と少年」に奇妙に符合する。