長いと思っていたお盆休みも今日まで。英気を養って明日からオーダーサロンタナカは営業です。8/21(日)は臨時休業となりますがもうすぐ秋冬物が店頭に揃います。秋冬素材と春夏素材では何が違うか、ちょっと説明してみましょう。

季節感を分ける3つの要素
スーツ、ジャケット素材は1.目付といわれる1mあたりの重さと2.織り組織(織り方)3.表面感で着用できるシーズンを区分けしています。

1.重さに注目
一般的に1mあたり240g以下は夏素材320g以上は冬素材とします。その中間の250g前後はスリーシーズン用と言われます。重い素材は軽い素材に比べ保温性があるためです。

2.織り方に注目
「織り組織」つまり織り方で素材の雰囲気は変わってきます。通気性の良い平織りは夏素材に多い織り方です。当店で扱う平織りの代表的素材はドーメルトロピカル、エルメネジルド・ゼニアクールエフェクトです。平織りに比べ密度のある織り方の綾織り(ツイル)は風を防ぎ、保温性があるため秋冬素材となります。代表的な素材は当店ならドーメルアマデウス365、ゼニアエレクタです。たとえばロロ・ピアーナタスマニアン150は通常夏素材として区分される1mあたり240gであっても綾織りであるのでスリーシーズンとなります。表面に起毛している素材は1mあたり260gであっても保温性を感じるため冬物に区分されます。
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1mあたり340gで綾織りの秋冬素材のエルメネジルド・ゼニアエレクタ。斜めに綾目が見えるのが綾織り(ツイル)
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平織りで230gのドーメルエクセル。夏素材
3.表面に注目
ツヤのあるつるっとしたなめらかな表面感の素材は春、夏、秋の3シーズンにまたがる長い季節感を感じます。それに対してフランネル、サキソニーのように保温性を感じる起毛した表面感は秋冬物となります。表面の色も季節感を表す要素です。スーツ素材は秋冬も春夏も基本的にあまり変わりませんが、盛夏になるとライトグレー、ライトベージュなど太陽の光を反射する明るい色が好まれます。 ジャケットなどは秋には枯れ葉を感じるブラウン、グリーンなど濃い色が増え、春には明るいビビッドな色がコレクションに増えてきます。
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当店の今年の秋冬素材の一部。この時期はブラウンを中心に秋を感じる色が増えてきています。