先週水曜日は立山に。

あいにく水木の天気予報は芳しくなかった。山に詳しい友人モリカワに相談したりしたが、「てんきとくらす」サイトで立山登山を調べたら水曜日の午前は登山指数がAとなった。これを信じて朝3時半に名古屋からクルマを走らせケーブルカーの立山駅を目指す。立山駅に到着し、登山出発点、室堂のライブカメラを見たらなんとモニターの画面一面は乳白色の無地。落胆しながらもとりあえずケーブルカー&バスで室堂に着いたのが午前9時。 
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落胆画像
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気を取り直しロープウェイに乗り込む。

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美女平から乗り継いだバスから見える称名滝。水量多し。

いつもは観光客で賑わう室堂も人は数えるほど。登山に向かう人はほとんどいない中、せっかくここまできたのだから立山の肩の部分である一ノ越を目指す。100mも歩くと石の歩道が消え雪渓に。心細くなったがずっとむこうに一ノ越目指して登る2人に気づいたので登り続けることにする。晴れでは感動的に美しい周りの立山連山も全く見えない。登山靴で雪を踏みしめながらゆっくりゆっくり行く。さいわいに気温は低くなく、ゴアテックスで防水の利く登山ジャケットを着ているが中は長袖のシャツでは暑いくらい。昨年も登り知っている道だが雪渓だと別世界。雪渓を一歩一歩進んでいくと、気がついたら周りの山が見えてきた。ああなんて素晴らしい景色。


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室堂からは9割方こんな雪渓。


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竹を目印にあるいている。向こうに見えるのが一ノ越


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ガスが晴れるとこんな景色が!

一時間で一ノ越に着くと峠だからかすごい風。目の前にそびえる雄山に登るかどうか山小屋でスタッフに相談すると、視界ゼロということはないので大丈夫じゃないかという感触。危険を感じたら引き返せばいいとそそりたった岩山である雄山に向かった。岩に記された赤いペンキの点をたどって登っていくと先に何人か登っていた。急角度の岩を30分位登って行くとある時まったく辛くなく足も急に軽やかになった。これはきっとランニングハイならぬクライマーズ・ハイ、なんだか楽しくなってきた。到着時間も気にせずマイペースで登るとその勢いで楽に頂上に着いてしまった。


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雄山の頂上を目指すのはこんな道無き道


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小さき花に励まされる。


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クライマーズ・ハイの図

立山の頂上、雄山神社で禰宜さんにお祓いをしてもらい、お神酒を一杯、あーなんて旨いんだろ。乳白色の間からときどき晴れた空や景色も垣間見えるのが案外いいもんです。

一度やってみたかった立山連山の縦走。まず雄山から大汝山まで行こうとしたが、又ガスが深くなり、危険を感じたのですぐ引き返した。憧れのトラバースはまた次回にしよう。

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雄山頂上の雄山神社 
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雄山神社へ二礼二拍手一礼 
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雄山から大汝山に向かうが視界が悪くなり縦走断念。 
 
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途中で見掛けた花 
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花の名前も覚えたい。  

くだりも怪我をしないよう一歩一歩。一ノ越からの下りの雪道も登り以上にていねいに、カカトに重心をかけて 徒然草の一章「木登りのじょうずといいしもの」の如く最後の一歩を大事にするつもりで降りていく。室堂近くみくりが池の温泉に浸かる。いまでも火山性毒ガスが噴出する地獄谷の脇にあるだけあって温泉の湯も強烈に酸っぱく疲れを癒す効果を確信。バス、ケーブルカーを乗り継いで立山駅についても足の疲れも感じなかった。また来年登れればいいな。

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雄山から一ノ越まで下に見える山小屋目指しゆっくり降りる。
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降りる道はとくに注意。
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室堂に到着。左が日本最古の山小屋「立山室堂」 
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雪の中に姿を表したみくりが池。そしてここで極上の温泉に。


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下界、冨山で柳の下、末広軒でワンタン。