昨日の休日、まだ行ったことのない世界遺産「熊野古道」を歩こうと思いだして朝8時クルマを走らせた。カーナビを設定すると着く時間は午後1時だという。さすが遠いなあと思って走り続け午後9時すぎに高速の標識を見ると尾鷲まで30kmだとのこと。30キロであと3時間半??とおもったら目的の海山 道の駅に午前10時前に着く。カーナビの設定間違いだったようだ。そこに車を停め、500mほど離れた天皇陛下が皇太子のときここを登ったという石碑もある馬越(まごぜ)峠登山道口から登る。ここは平安以降、さかんに行われた熊野詣の伊勢からの道でいわゆる「熊野古道」。よく整備された石畳と眺望が美しいので、熊野古道の中でも人気のある区間らしい。紀北町から尾鷲に行く道で明治以前はメインストリートだから整備もさえれている。現在は地元尾鷲の人のウォーキングにも人気のある道だそうだ。峠道をゆっくり歩いて2時間半、午後1時過ぎに尾鷲の駅に着く。お腹が空いたので魚屋さんに美味しいお店を教えていただき極上のお造り定食をいただき幸せ。
馬越峠の登り口
みちすがらにある夜泣き地蔵
整備された石畳の道を歩くと
眺望のいい場所にでる。遠くの山は大台ヶ原山
馬越峠。ここから尾鷲市街まで下りていく。
空気も澄んでしすてきなウォーキングロードとも言える。
途中で巨石もある。
尾鷲の街が見えてきた。
極上のお造り定食をいただく。尾鷲駅前「鬼瓦」
すこし時間があり、「花の窟(はなのいわや)神社」のことを植島啓司著「日本の聖地ベスト100」で読んだことがあるのでその神社のある隣町、熊野まで足をのばしてみる。
熊野市は初めて来た。弧を描く海岸線がとても美しく、花の窟神社はその海岸線にある。鳥居から白砂を踏んで進むとお社とはすこし違う建物があった。建物を通り抜けると、巨大な岩があり、これが御神体。日本最古の夫婦イザナミがまつられている。日本のみならず世界の古代の民はエアーズロック、ストーンヘンジなど大きい岩や石を崇拝の対象とした。日本人は大きい石をイワクラとと呼び祭祀した。海岸すぐの場所に屹立するこの白い岩の前に立つとここが間違いなく聖地であることを自然と感じる。2月と10月に岩に縄を渡す神事があり全国から善男善女がこの浜に集うそうだ。
伊勢から熊野一帯には古い日本の聖地が多く存在する。「熊野古道」のほかの区間も歩きたい。そんなに遠くないことがわかったのでこれからも来てみよう。
花の窟神社鳥居
白砂の参道をゆく。
巨大な岩は写真に写りきらないがここが御神体でイザナミノミコトがここに葬られたとの伝説があり日本最古の神社といわれている。
岩の上方には縄が渡されている。
10月と2月には大勢の人で綱を渡す神事がある。
もうすぐその神事があるので綱が用意されている。