また美術館に行ける日が来る

昨日の木曜は定休日。日がなギターを弾いたり本を読んでいました。読んだ本は「東京藝大で教わる西洋美術の見かた」。有名な作品や有名な画家だけでなく、西洋絵画史においてターニングポイントになった絵にスポットライトを当てた面白い本でした。
ピッティイマジネウォモに行った際はピッティの後にイタリアやヨーロッパの美術館に行くのを旅の目的の一つにしていました。カラヴァッジョの絵をめぐる巡礼の旅という意味もありましたが、ヨーロッパの街で間違いなくプライスレスな存在の一つが本物の名画がある美術館だと思っていました。また名画を見ることで洋服屋としての美的感覚が磨かれることも期待しました。イタリアにはフィレンツェのウフィッツィ、ローマのバチカン、バルベリーニ絵画館、ボルゲーゼ美術館、ミラノのブレラ、そしてロンドンのナショナル・ギャラリー、マドリードのプラド、パリのルーブル、オランジェリー、サンクトペテルブルクのエルミタージュ、そしてウイーンの美術史美術館に行くことができたのは本当に幸福だったと思っています。

東京藝大で教わる西洋美術の見かた

美術館に行く前に美術書で下調べします。そして現地で本物のオリジナルな絵画のオーラはすごいといつも思います。そんなすばらしい体験をじっくり時間が許す限り味わい、そして一日をそこで過ごすため、カフェテリアで軽食をとったり。図版は重いのですが必ず買っていくようにしました。日本語のオーディオガイドのある美術館も多く、かならず借りました。

買った図版、解説書は帰国後のお楽しみです。海外ではフラッシュさえ焚かなければ写真オッケーという美術館が多いのでiphoneで撮ったのと図版、解説書を見比べたり、解説をよんで時代背景、画像の由来などを考えたり、思い出を反芻するのもそれもまた愉しい。

わたしのiphoneの壁紙は2年前パリの国立ピカソ美術館で撮ったピカソの油絵。パリのピカソ美術館は1973年に死去したピカソが最後まで手元に留めていた貴重なものが多く、多作なピカソの中でも名作揃いの素晴らしい美術館です。そこで合法的に本物のピカソの油絵を撮影した画像ですから色合いはご覧の通り美しい。そんな楽しみ方もあります。

今はコロナでヨーロッパも行けませんが、やまない雨はありません。いつかきっとまた名画の前でたたずむ日がくるはずだと思っています。

我がiphoneの壁紙はピカソ。オリジナルからの撮影。だから色合い美しい。