昨年夏から当店のショーウインドウに絵を飾ることにしています。以前は服地を掛けたり、ロンドンのイメージ画像を掛けたりしていましたが、持っている絵や版画をかけるのも悪くないと思っています。
ロンドンのイメージ画像のパネルも悪くありませんでしたが、まあありきたりではあります。絵を掛けてみて、クラシックスーツを扱うテーラーのショーウインドーは、作家がこころを込めて製作した絵画、版画は似合うものだと気が付きました。
洋服だから洋画がいいかなと思っていましたが、お正月に掛けかえた伊東深水作の信州十景の版画は、服地のディスプレイと喧嘩せず、いい味わいを出してくれました。和の絵でもウインドーには良いことをひとつ発見しました。
先日友人Kに三代目歌川広重の風景版画をいただきました。これは木版画ではなく、企業のノヴェルティに使ったオフセット印刷の画集ですが、日本の古い街道の風景が描かれてなかなかいい感じです。納屋橋の高山額縁店で額を選んでもらい、今回は岩国の錦帯橋と甲州の桜と遠州の富士3枚掛けてみました。近くにお勤めの方がまた絵が変わったねといってくれることもあります。いただいたKさんからも25年ぶりに日の目を見たといっていただきました。これもまた愉しからずや。