最近松任谷由実、ユーミンの曲をギターで弾き、歌うことにひそかな喜びを覚えています。ネットでコードを探し、キーを調整してギターを練習し歌うのが楽しくて。
今日はアマゾンミュージックでユーミンの曲を流して、独りゴルフ場までドライブしました。でもなんだかピンとこないのです。たとえば、「ルージュの伝言」「パールピアス」「真夏の夜の夢」などがシャッフルで流れましたが、なんか違う。私は同級生の音楽好きドクター近田直人くんに高2でユーミンを教わり「ひこうき雲」には衝撃を受けました。ただすごくググッとくる曲とぜんぜんこない曲が自分の中で極端なのです。
その理由はだいたいわかります。ちょうど二十歳つまり1978年頃から大学生の頃の3年ほどリリースした作品ばかり聞いていました。東京の友人カップルとよく一緒に遊んでいた頃聞いていたのがこの下の4枚。ウォークマンの初号機で聞いていたのかもしれません。つまりその4枚が「わたしの松任谷由実、マイユーミン」なんですね。
7作目 1979年7月20日発売 OLIVE
8作目 1979年12月1日発売 悲しいほどお天気
9作目 1980年6月21日発売 時のないホテル
12作目 1981年11月1日発売 昨晩お会いしましょう
これソラで覚えるくらいよく聞きました。「昨晩お会いしましょう」の次のアルバムが「パールピアス」なんですがこれは全然「無理」。ユーミンの音楽をこよなく愛するコアなファンが気を悪くされると困るのですが、これは音楽性の問題ではありません。ちょっと気取った言い方をすればユーミンが代弁した自分の青春時代を懐かしみ、大切にしているということなんでしょう。
ちなみに昨日から歌っているのは
砂ぼこりの舞う道の脇に
ちいさなガソリンスタンドがある。
松の林と曇った海に最後の風をすいにきた。
ではじまる「よそいき顔で」。歌詞の内容は、結婚を機に若い頃の思い出を惜しんでいるという歌詞で、歌われている状況はその頃の自分を代弁しているわけでは全然ないんですが、名詞「ガソリンスタンド」固有名詞「観音崎」「白いセリカ」などの散りばめ方が絶妙で1980年頃の空気感を見事に表現しています。歌っているだけで若い頃を思い出してせつなくなります。
若い頃、音楽はコピーという不毛な作業をしていました。どんなにコピーをしても絶対にオリジナルになれないことを知った今は、自分なりにアレンジをして歌っています。ユーミンにニール・ヤングテイストをちょっと入れたりして。そういえば彼女もカウガールドリーミンというアルバムがありましたね。