5年ほど前だったか、母と倉敷歴史的地区を訪ね、大原美術館あたりの美しい道を散歩していると「備前焼」と書いてある看板をみつけました。昼食を控え、お腹を空かした母はそれを見て、なんか美味しそうだねえといったのが、常日頃、雑学をひけらかす母にしてはヌケたことをいうなあと笑ったことを思い出しました。

沖縄では、読谷村やちむんの里に行きました。そこで人間国宝金城次郎さんの作品がショーケースに飾ってあり30万円くらいしました。もちろんそんな高いのは買えないので、金城次郎さんの弟さんの金城敏雄さんの焼き物を買ったのですが、敏雄さんのはたしか3500円くらい。グルクンの柄の皿とお酒入れで見た目には人間国宝の作品とそう違いがわかりませんでした。家に帰って泡盛を注ぎ晩酌を楽しみました。

今週、あるオークションで金城次郎さんのぐい呑みをみつけ、一万三千円ほどだったので落札。日本の民藝で知られる陶芸家、濱田庄司の弟子でもあった人間国宝の作品が手に入ってちょっと悦に入っています。

もともと那覇市街の壺屋地区で焼いていましたが煙が出るため、読谷村やちむんの里に移ったと言われています。

河井寛次郎によると「珍しいくらい良く出来たひと、彫ったり描いたりする模様も上手く、陶芸の仕事で出来ないものはない。」濱田庄司によると「次郎は考えないでつくる」。金城次郎によると「僕だって、考えておるさ」ウィキペディアより

壺屋焼も母にかかると美味しそうだと言うはずです。

存在感のある「用の美」
海老の絵の線に釉薬が流し込んである。
ちっさいの一つだけがありがたい。