日々を街で暮らしているので、お休みには緑のある場所に向かう。この木曜は乗鞍へ。
小学生の頃、平湯近くの栃尾温泉までどもり矯正のための合宿に行かされた。そのトラウマからか平湯など奥飛騨温泉郷、新穂高ロープウェイ、乗鞍高原道路、安房トンネルなど観光開発が盛んに行われたその周辺には行く機会がなかった。
東海北陸自動車道で高山へはすぐ行けることが近頃わかり、高山から近い乗鞍に行ってみることにした。朴の木平バスターミナルからバスに朝7時25分にバスに乗りうとうとしながら40分、着いた畳平バスターミナルは海抜2400mで外気は冷たい。大きいパーキングに観光客用のお店が並ぶ。登山を趣味とする人には乗鞍登山を登山というのは違うといわれるかもしれない。ただだれでも来ることができる観光地とはいえいまから3000mを超す頂上を目指すのだからストレッチをして、靴、ジャケット、ストックなど装備を整え剣ヶ峰へ歩を進める。畳平を眺めると火山の噴火口とも思える。過去にきっと大噴火が起こって現在のような複数の峯がそびえる地形になったことが素人の私でも想像できる。そこからコンクリートのゆるやかな坂道を歩き剣ヶ峰の下の登山口に向かう。ここまでは散歩でここから登山。
さあ出発。
少し歩くと、雲海が下に見える。高い場所にいることを実感。
まだ登るべき剣が峰は見えない。
しばらく歩くと乗鞍の最高峰、剣が峰が見えてきた。
剣ヶ峰登山口。
少し登るだけでさっきまで歩いてきた道が見える。
蒼い池が見えてきた。観光地然としたバスターミナルとは隔絶した世界。
尾根道を少し歩くと頂上、剣ヶ峰。
乗鞍岳剣ヶ峰に着きました。
岩の高みの聖地。
少し浮いた雲の上に先週登った立山雄山が見えてきた。
昨年から登山を始めたのは、都会では味わえぬ絶景の中を歩く喜びもある。それに 足に疲れを溜めながら、登って行くとあんな遠くにあった頂きが次第に近づいてやがてはこれ以上ない高さに行けるその感覚が気に入ったから。一歩一歩は小さくても確実に目的地に近づく感覚はまさに人生そのもの。
頂上について遠くを望むと、槍ヶ岳など北アルプスの山並みの向こうに先週登った立山、雄山が見えてきて感激する。まだ行ったことのない上高地も眼下に見える。
アドベンチャー性はないにしろ、まだまだ素人の私達には乗鞍岳登山も十分に楽しめた。帰りの平湯温泉で足の疲れを癒してから帰途についた。