洋服をオーダーメイドする際に一番の問題となるのは「服地から出来上がりをイメージしにくいこと」でしょう。われわれオーダーメイドと長く関わっていると、服地の時点で出来上がりはイメージできるのですが、一般のお客様にとっては出来上がりをイメージするのは難しいことだと思います。それがオーダーメイドの門戸を狭くすることになっています。

アドバイスするとしたら、服地の時点でイメージしたより縫製すればスーツ、ジャケットは良く仕立て上がります。これを仕立て映えといいます。納品の際、心配そうなお顔でご入店されるお客様が、出来上がったスーツやジャケットを着るとぱっと明るいお顔になるのを毎日のように経験しています。当店では小さな布切れであるバンチサンプルより現物素材がイメージしやすいと考え、現物素材をストックしています。当店中央にある大きな鏡の前で、肩に素材を掛けてスーツやジャケットの出来上がりをイメージしてみてくださいませ。

仕立て上がると服地は花開くことを信じてオーダーいただくと幸いです。

このロロピアーナ、サマータイムが仕立て上がると
こんな美しいジャケットに(本バス毛芯仕立て)
今回スペシャルプライスでお選びしたロロピアーナ、ジャージリーは
こんな仕立て上がりに。(アンコン、マニカカミーチャ)