今回の旅でピッティの後、オランダ、アムステルダムに向かうことにしました。ピッティで出会った人たちからこの後アムステルダムにバカンスに行くの?いいなぁと言われましたが、バカンスというニュアンスじゃなくて私にとって美術館に行く事はバカンス=楽しみと言うよりも、巡礼、修行と言う言葉が近いのかもしれません。
初めてイタリアに行った時、イタリアはグルメやファッションやフェラーリの国と考えていましたが、それは全くの間違いでした。イタリアは間違いなく美術の首都です。素晴らしい美術を近くで自分の目で見ることがイタリア、ヨーロッパでの最高の幸せ最高の喜びだとその時悟りました。
レンブラント、フェルメールなどを多く持っているオランダ未経験では美術館好きと言えず、コロナ後ピッティ行きが再開したら、アムステルダムに行くと決めていました。
ホテルを美術館の近くに取り、街に着いてすぐに国立美術館に向かいました。
やはり人気美術館だけあり中には多くの人がいました。入館後まず向かったのはレンブラント夜警です。
この夜警、ピカソのゲルニカ、ベラスケスの女官たちのような大作は画集ではその魅力の1パーセントも伝わりません。
情報量極めて多いのにこの集団のまとまった熱気が感じられる。技法への興味から離れこの絵に「没入」してしまいました。自分もこの集団に属しているかの妄想に浸りながら人類の宝ともいうべき夜警の前に長くたたずむことで、ここに来られた悦びをかみしめました
フェルメールの牛乳を注ぐ女などその他の名作、そして初めて知った素晴らしい絵を見てまず我が脳内の美術を司る部分がフル稼働するのを体感しました。