急に暑くなったり、冷え込んだり、そして風が吹いたりして季節が移って行くそんな4月。夏物のオーダーの最盛期だがこの時期じつは冬物の仕入れの時期でもある。このころに発注して、メーカーは3ヶ月ほど掛かって糸を紡いで織り上げてお盆を過ぎた頃に日本にむけてエアー便で送ってくる。昨年思い切ってイタリア・ロロピアーナ社の秋冬スーツ素材の雄、ウインタータスマニアン150を4色、反で仕入れたのだが、とても好評で8月末からオーダー受付を開始してもう9月末にはほとんど全色完売してしまった。そして今、この服地に魅せられ、また来年ももう一着ウインタータスマニアン150が欲しいと言って来店しされるお客がひきもきらない。それほどまでに魅力のある服地でわたしは通常着られるものでは世界一の服地だと確信している。

ロロピアーナ社は高級羊毛の買い付けでは質、量ともに世界随一をほこる。しかし通常、高級羊毛であるスーパー150ウール100%の原料は極めて高価なため、1mあたりの重量は軽いものが多いのはやはりコストを考えての事だと疑ってしまうが、ウインタータスマニアン150はしっかり目付の付く4ハーネスの織り方でコストを度外視して1mあたり340g使っている。これなら滑らかな上、シワにもならず、最高に使い勝手がいいスーツになるのは当然といえば当然だ。そしてそういう服地は世界の毛織物メーカーを探してもそうあるものではない。だからこそ世界一の服地だと言えるのだ。
そのロロピアーナウインタータスマニアン150を今年はさらに数を増やして6色、反で買い付けた。ピンストライプ、チョークストライプ、シャークスキンなど買い付けたものはオーソドックスな伝統柄ばかりだがウインタータスマニアンには伝統柄が似合う。

8月末には入荷しますのでそれからオーダー受付を始めます。そのときには今年同様お求めやすくオーダーいただけるスペシャルプライス価格に設定いたします。また当店にご来店いただきますとバンチサンプルで買い付けた柄がご覧いただけます。ことしウインタータスマニアン150をオーダーされて別の柄をと考えている方、これからウインタータスマニアン150を試してみたい方、ご期待くださいませ。
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こういう台紙に張ってある小さな服地を見て選ぶ。とはいえ20年を越えて取引しているロロピアーナ社なので小さい端切れでも十分素材感は伝わるものだ。
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担当者とくびっぴきでどんな柄が今年いいのか頭を悩ませる。