パソコンはもう20世紀末からアップルのマッキントッシュを使っています。当時はNECのPC98全盛の中でアップルユーザーはマイナーな存在でしたので、使い方などを学ぶために地元でマッキントッシュ派のの集まりである「ユーザーグループ」に入っていました。そのリーダーであるUIROさんは古い友だち。昨年10月頃だったかシチリアの友達からオリーブオイルを取り寄せるので一緒に買いませんかとUIROさんから声をかけていただきました。太陽の光が燦々と降り注ぐシチリアのエキストラヴァージンオリーブオイルはイタリアでも高品質で知られています。わたしは渡りに船とばかりそのオリーブオイル共同購入の話に乗りました。
しばらくその話を忘れていましたが、昨日UIROさんが重いオリーブオイルの缶を手に下げてご来店いただきました。UIROさんとは2?3年会っていなかったので久しぶりの再会。聞くとそのオリーブオイルはシチリア・シラクーサのオルティージャ島にあるレストランに嫁いだ日本女性を通して購入したそうです。2018年の6月ピッティイマジネウォモの帰りに「カラヴァッジョ巡礼」としてオルティージャ島に立ち寄りました。オルティージャ島というのは島と言っても、シラクーサ市のなかで短い水路で隔てただけの陸続きの場所で、ドウオモなどシチリアの中心街があります。そこのドウオモの近くの礼拝堂にカラヴァッジョの祭壇画があり、シラクーサにつくやいなや礼拝堂が午後三時に閉まる前に訪れた思い出があります。晩年のカラヴァッジョの絵は暗く、構図はどことなく陰惨にも思えますが、実物をみるとやはり素晴らしい描写力で清らかな雰囲気さえ漂います。
シラクーサ・オルティージャ島では一泊の短い滞在でしたが、海岸を水着で散歩したこと、市場に行って、生牡蠣を白ワインといただいたこと、ディオニソスの耳と言われる石切場とローマ劇場の遺跡を訪れたことなど日の長いイタリアの夏、思い出がいっぱい。コロナ禍で昨年夏もこの冬もイタリアには行けませんが、UIROさんのおかげで美味しいオリーブオイルと共に素晴らしい思い出が蘇りました。