昨年夏、今年の冬と続けて英国ロンドンを訪れた。背広の語源になった街セヴィルローはロンドンの中心ピカデリーサーカスにほど近い一角にある。この街に以前ビートルズのアップルレコードがあり屋上でLET IT BEのライブをやったことでも有名だがほんの100mくらいの両側には有名テーラーが軒を並べるスーツの「聖地」である。最古テーラーの「ヘンリープール」「ハンツマン」「ギーブス&ホークス」「キルガーフレンチ&スタンバリー」100年以上前からのテーラーも何軒もある。先祖代々続いている店もあるがファンド、中国資本など大手勢力に資本を譲った店もある。また資金力のあるアバクロンビーフィッチや日本のエビステーラー、新興勢力もここに出店しているがここを「聖地」であると認めているので出店したのにほかならならい。
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セヴィルローテーラーの作業場

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 このようなお店がセヴィルローでは軒を並べる。
 

そのセヴィルローテーラーがこよなく愛するスーツ服地の品質が12オンス、つまり1mあたり370gでタテヨコ52番手双糸のウーステッド。軽やかなスーツの代表ロロピアーナタスマニアン150sは1m/250gで92番手でその違いは明らかだ。当店ではロロピアーナ、ゼニア、ドーメルアマデウスなどの細番手の服地のスーツにお客様からの支持が集まっている。でもたまにはこういう武骨な素材も扱ってみようとのことで12オンス素材ドーメルロイヤル12が入荷した。 ドーメルの担当者に聞くとロンドンセヴィルローでは案の定この素材が一番人気とのこと。

特徴はハリのある表面感。表生地それ自体が服をささえているためスーツのフォルムも力強く美しくできる。もちろん重いスーツだが暖かいスーツでもある。今年の冬は一着この素材で私自身も試しでスーツを仕立ててみる事にした。セヴィルローのこころがわかるかもと思いながら。完成したらその着用感もこのブログでご報告することといたします。

ドーメル ROYAL12 made in England スーツオーダー価格84000円(税込) 
下の服地画像は原寸ではありません。写真をクリックすると原寸大のストライプがわかります。

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濃紺 ピンストライプ22mm巾

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黒 オルタネートストライプ

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チャコールグレー チョークストライプ

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濃紺オルタネートストライプ

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ライトブラウン チョークストライプ

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ミディアムグレー チョークストライプ