昨日、春物を始めましたとブログに書いたら何人ものお客様にご来店いただいた。二月になり春風が吹きすこし温んで来たとはいえまだ寒いのにほんとうにありがたいことだ。名古屋での会議のついでに松本在住のお客様岡藤さんもお越しいただき春のスーツを誂えていただいた。近くのホテルに宿泊されたため朝チェックアウトしたあとホテルの前に迎えに行った際、今日は袋町お聖天福生院さまで節分会があることに気がついた。節分とは季節を分けることを意味し立春の前日に行われる。
それならばと岡藤さんもお誘いして一緒に出かける事になった。境内には朝早くから善男善女がたくさん参詣に。受付をすませ、お手伝いの女性の方に裃(かみしも)を着せてもらう。ふたりともスーツで出かけたがスーツの上から昔の正装である裃を着るのもなかなか乙なものだ。女性は打ち掛け姿で本堂に入り加持祈祷のあと豆まきをする。福を招くため内側に向かって3回、鬼を払うため外に向かって1回、枡に入った豆をまく。そのあと福生院に伝わる「しゃのしゃのしゃ、あそれ、おしゃしゃのしゃ。」の手締めの声でお開き。お札と福袋をいただき帰宅。ああ、一年の悪い習慣や考え方を払いまた今からスタートしよう。
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初めての裃姿にご満悦
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着替えを手伝っていただいた女性と
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お札をもらい節分会の行われている本堂前で。

今朝ブログでスペイン人若者が名古屋でタクシーにのって驚愕したというブログを読んだ。名古屋の運転手さんのサービスの高さの話。スペインでは地理不案内な人がタクシーに乗ると遠回りして料金を割り高にするそうだ。まあイタリアでもだいたいそうで、私がイタリアのタクシーに乗る場合、きちんとタクシー乗り場を使うしそうでない場合は「おれはちゃんとこのへんの事情を分っているんだ。」ということを示すためにイタリア語で運転手に話しかける。美術館に開館時間に行くとまず門が閉まっていて10分後くらいに開門し、なかで遅れた事を詫びる訳でもなくスタッフが威張っていることは普通のこと。日本ではそんなことは絶対にない。昨晩の日経新聞掲載の東京は住みやすいため外国人が多く住んでいることを書いた片岡義男さんの小文を読んだ。

「多く見かけるとは、東京へ多くの外国人が来ている、ということだ。観光客ではないし、都心のホテルでの会議で言いたい放題を言ってすぐに帰る種類の人たちでもない。どの人も生活感そのもののような雰囲気だ。少なくともしばらくは、彼らは東京に暮らすことを試みようとしている。
「小田急線は外国人の浸透が遅いのよ。田園都市線では以前から多くて、居酒屋で焼き鳥を食べてるし、近所の喫茶店に入ると片隅の席で一対一で英会話を教えてたり」と、友人は言う。

「なんとか仕事さえあれば東京ほど住みやすいところはないですよ。町はきれい、いろんな電車が正確にひっきりなしに走り、人はたくさんいて夜も出歩ける、人々は親切、なんでも売っている。暴徒デモはない、軍隊は出動しない、銀行が突然に店を閉めることもない」と、別の友人は言う」日本経済新聞 2/2夕刊より

ヨーロッパに出かけ日本に帰ってくると片岡さんの言う通りで住みやすいことをあらためて発見する。知っている街だという事を割り引いてもとても安心して、ヨーロッパにいると治安に対する不安からガードをかためていた身体を緊張から解くことができる。こういった環境にあるのもあたりまえのことではなく先人達の艱難辛苦の賜物だとほんとうに感じる。ちいさな道徳性を積み重ね、ひとつひとつ高めていった先祖がいたからこそ今の住みやすさがあるのだ。いま周辺諸国とのさまざまな問題が伝えられるがこれからも平和で穏やかな日本であってほしいとこころの底から思う節分の日。

同級生との春の宴
そういえばもう一つ話題があった。昨晩は卒業した高校の同級生との春の宴。数年に一度開催する同期会に向けての役員会だが、なに開催する年以外は、次の役員会の日程を決めるのが最大の議案という楽しい会。いい大人になった同級生が言いたい事をいいあって過ごす楽しい時間。住吉町 さくら`s キッチンの店主 杉山さんが心ずくしの料理を用意してくれた。産地の分った限定の材料をそろえてこしらえる料理。こんなに凝らなくてもいいのにといいながら杉山さんの料理はほんとうに美味しい。午後7時に始まった会もついつい時の経つのを忘れ10時過ぎてまで続いた。
さくら`s キッチン 名古屋市中区栄3-12-4(エトワールさかえ MB1F) 日曜休み(3月からは火休み) 電話052-251-1215
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数種のトマトの酢の物
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焚き合わせを黒ごまで
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ホタルイカのぬた
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牡蠣のつくだ煮
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まぐろのつくね
、揚げた白子のはいったおでん