色づいた木の葉が街を舞う季節、寒さも手袋、マフラーがいるほど。ただおしゃれな人には良い季節、重ね着を楽しむシーズンになったとも言える。

オーダーのお店の店主としてわたしの仕事はご来店いただきオーダーいただいたすべての方のサイズを採ってそれを念頭に置いた上でお客様の要望、頭の中のイメージを想像してそれを数字に置き換える。基本パターンの寸法は覚えているのでその数字を一部変えるだけで基本パターンからお客様独自のフォルムになっていく。だから数字を書くのは重要で一文字一文字、オーダーシートに記していく。オーダーシートはA4で3枚複写になっているのでボールペンで筆圧をある程度かけながら記入していく。だからボールペンはわたしにとって重要なグッズである。気に入っていたスイスの鉛筆形のフォルムのボールペン「カランダッシュ」の一本が見当たらなくなっていたのがさいきん気がかりな事だった。いちばんすきな一本はことしの6月イタリアで置き忘れた。しばらくノベルティで貰ったような安物のペンを使っていたが思いきって新しいのを買いに栄の丸栄の七階にテナントで入っている丸善に行った。一番安いが一番書きやすい軸が合成樹脂で出来た六角形の鉛筆型のもの、スイスの国旗をモチーフにした可愛いのを一本買った後、ガラス棚の中をながめていたら新しいフォルムのカランダッシュがあった。どうやら新発売でアルケミクスという名前らしい。6000円という高級っぽい感じなのに買いやすい価格だったのでつい買ってしまった。良い仕事をするための投資だと自分に言い聞かせる。あれ、本の間から見当たらなかった金属のカランダッシュが見つかった。そんなもんだなあ。そんなもんかなあ。
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左はいつもつかっている六角形のタイプ。右が新製品のアルケミクス。

ALCHEMIX-アルケミクス(商品説明の文章を引用) 
2年間におよぶ市場調査と開発期間を経てオフィスラインに新しいコレクションが加わりました。ALCHEMIX(アルケミクス)の名は、ピュアでエレガントな筆記具として、元素の融合がもたらす力を表現しています。スイス・ジュネーブの工房の職人たちは、新しい実験を繰り返す古代の錬金術師のように、元素の周期表に着目して新しいコレクションにダイナミックな個性を与えました。

創造性の爆発をイメージして創りだされたピュアでエレガントなALCHEMIX(アルケミクス)コレクション。 今までになかったカランダッシュのデザインと、太軸のボディでより身近に世界最高峰と称されるボールペンの書き味をお楽しみいただけます。 滑らかな書き味で大好評の「ゴリアットカートリッジ」によって「最高の書き心地」をお手頃な価格で手に入れられます。 ボールペンは、ペン先のボールへインクを送り、筆記する構造となっています。カランダッシュのゴリアット芯はインク軌道が6本あり、細分化してボールに送れるため、油性ボールペンにも関わらずインク溜りが起こりにくい特徴を持っています。非常に滑らかな書き味を味わうことができます。