ブログを書くとき、読む人の事を意識しながら書くこともある。自分の気持ちをはきだしだいと思って書くこともある。いまの気持ちを書き残しておきたいとおもって書くこともある。ちっちゃい頃からなぜか外の看板の漢字の文字に興味がわき、大人にあれはなんて読むのと聞いてばかりいたうっとうしい子供だった。それから活字を追うのは大好きだったが日記を書くなんてことは全くなかった。その頃、習字を習っていて先生に上手い上手いねと褒められながらなんだかこそばゆく、それでいてうれしいきもちでいたのだがその先生が突然他界してしまい、ぼくは急に取り残された気分になり字を書くのが億劫になってしまった。そんな理由かどうなのかひどく字の汚い僕が劣等感にさいなまれずに書くことができるようになったのはカシオのワープロのおかげ、そしてアップルのマッキントッシュ、一体型パフォーマ575に出会ったおかげである。今、朝の4時の眠れない時間、もうなにもこれ以上要求する性能のない最終兵器のようなノートパソコンmac book airにむかって文字をうつ気持ちはまぎれも無くそれは悲しみ。 

昨日朝、弟からSさんが急に亡くなったというショートメールがあった。え、こんな大事な連絡をショートメールかよと思ったが、そんな時代かとすぐ思い直した。その書かれた内容がなんだか現実味がなくその事実に向き合うのが恐かった。ほんとに怖かったからその事実よりもショートメールへの反応に気持ちが向かってしまったのかもしれない。Sさんは今池の弟の店の常連さんでふとっちょの大酒飲み、いつもえびすさまのような笑い顔のおじさん。ゴルフが大好きで毎年150ラウンド以上こなす猛者、夜は大の酒好き、Sさんと富士屋西店で飲むと日本酒を飲むペースが早くへろへろになってしまった。ときどきメンバーが足らないとゴルフのお誘いの携帯が鳴る。貞宝カントリークラブの先輩メンバーでもありセントクリークゴルフクラブもよく連れて行ってくれた。愛知学院ゴルフ部の出身のわりにへんなスイングでボールは飛ばないがなんだか寄せがうまいのがSさんのゴルフ。上手いゴルファーはいっぱい知っているがSさんよりほどみんなに愛されるゴルファーを僕は知らない。セントクリークに行くとよく友達とラウンドしているSさんに会い、レストランや風呂でなんだ今日来ていたの!こんどは僕もまぜてよとおねだりの声をかけるのもまた楽しみだった。イケメンじゃないがふとっちょで安心感があるのか女性にも妙にモテて、コースの茶店のおねいさんといつも陽気に話しかけているのがうやましくもあった。レストランで梅入りの焼酎お湯割りを飲んでいるSさんにもう出会えないかと思うと淋しい。携帯かけるだけでいつでも鉄板の平日ゴルフ仲間のSさんとはゴルフできるつもりでいたのにもうこれからはできないんだ。今の気持ちを正直に言うとあんな陽気なSさんのお葬式に行くのかと思うと気が滅入る。でもたくさんの楽しい時間だ一緒に過ごしたんだ。金曜日は告別式、わが父も旅立ったお釈迦様の真骨のもと、Sさんの地元である覚王山日泰寺舎利殿に行くつもり。ほんとうなら本人も含めSさんさよならコンペとかいってセントクリーク貸切って陽気にいってらっしゃーいとパラディーゾに送り出したかった。緑色のフェアウェイにパカーンと白い球を打ちこんないい日にゴルフができて幸せだなあといいながら。いくつでまわったの?あれ89!?きょうはどうしたのすごいじゃないのとかいいながら。
paradizo
空の向こうにいってしまったSさん。パラディーゾでも美しいリンクスを楽しんでほしい。