お盆の墓参も済ませなにもすることの無いお盆休みなので、夏の京都は酷暑と聞いていたが、名古屋からクルマでも約100km程度で新幹線なら40分の至近距離なのでひとり出かけることにした。朝早く出たので常時渋滞の悪名高い東名阪でも混むことはなく土山信楽草津を経てスムーズに京都東に着く。そして未だ行ったことのない、かつて貴族や修行僧の隠棲の地として知られた大原の里を目指す。渋滞もなくスムーズに大原に到着。
朝市で京野菜、しば漬けを入手。寂光院近くにクルマを止め三千院まで散歩。都会とは違い山の姿が美しい場所。京都中心部からあまり遠くはない場所ながらやはり気温は5度近く低く散歩も心地いい。人混みを歩くのが苦手な私だが有名な観光地ながら朝早いため外国人、日本人どちらも人はまばら。いい目的地を選んだと思う。
大原というと卑近な発想と笑われるかもしれないが昭和にデューク・エイセスが歌った、「京都大原三千院、恋につかれたおんなが一人」ではじまる「女ひとり」を思い出してしまう。三千院の参道入り口にこの歌の歌碑があり先日亡くなられた永六輔さんの作詞だと知る。ずっと以前、大須の焼き鳥屋で一人酒を飲んでいたら永六輔さんがふらっといらっしゃってまるで親戚のおじさんの如くフランクにお話させていただいたのを思い出す。時々ラジオの「遠くへ行きたい」も聞いていたがはっきりしたお声と自由な生き方にあこがれを抱いていた。ここで永さんのご冥福をふかく祈ることにする。
国道から10分位、呂川律川にそって登ったところにある三千院はお庭も美しく苔も極めて見事、苔の庭に佇む極楽往生院も当時の世界観が表現されていて美しい。
寂光院は残念ながら2000年に放火によって本堂を消失してしまったがこの地に隠れ住んだ建礼門院の生き方が胸を打つ。大原という郷は隠遁の地とはいえ自然の過酷な地というより愛らしい故郷だと感じる。

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三千院、極楽往生院
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三千院のお庭
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三千院、書院造り
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寂光院のお庭
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寂光院 建礼門院墓所

次の朝 陽が高くなる前にドライブ、高雄を通り北山杉の郷、中川の美林を眺める。ベタな観光地でもある嵐山も朝なら人少ない。帰り道は大原から峠を越えて琵琶湖大橋を渡り永源寺から桑名に抜け、渋滞ポイントをすべて避けて帰宅しました。
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北山杉の郷、中川
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ベタな観光地ながら山並みを背にすると美しい。
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広沢池 初めてきました。