今月2月からオーダーサロンタナカは水木休みになった。齢61にして、ついにゲットした週休二日制だが正直まだとまどっている。
多くの人が休む土日は御存知の通り営業なので、みんなが働いている水木にあそんでくれる人はそうはいない。ゴルフは好きだが毎週ゴルフでは芸がない。そしてボーッと生きているほど我が人生長くはない。そうなると想像力を駆使して遊ばなくてならない。先々週は神戸、先週は奈良に行ったが今週の水曜は休みを返上して店の中で仕事をしていた。ああワーカホリック。だが次の日、木曜はやることがなくなった。あてもなく高速道路にのり北陸道にはいる。途中、地方都市の海産物市場に行ったが、なんだか観光客向けで乾物、干物中心で買う気がおこらない。
そこでその場所からクルマで40分の福井に住む友人モリカワに電話。手芸関係のネット通販を主にした小売をしているモリカワ、2月3月は、卒業、入学のかきいれどきで忙しそうだったが昼飯につきあってくれるということで経営するお店「つばめや」訪問。そこにはキャラクター系から星型、月形、アニマル柄まで数千種類のプリント生地がきれいに並べられていた。ロングテールの時代、これを探す人はかならず世の中にはいる。作業机の上に置かれた発送を待つ何十もの封筒がそれを物語っていた。モリカワとわたしはもうダメだと言われ続けた繊維業界に40年以上従事し、それぞれ、なんとか自分なりの工夫を続け、業界で生き残ってきたいわば戦友である。がんばっている彼の姿にはいつも感銘をおぼえる。
つばめや店内。整然と並ぶ多数の服地にびっくり。
つばめや店内。よくこれだけ服地を探したものだ。
モリカワは時期によって閑散期があり、その期間は登山、海外旅行、車中泊による長期の国内旅行などアクティブに活動するいわば「休日の達人」。こと登山は大学からワンゲルで続けているのでまさに「隊長」の貫禄である。わたしはこのたびやっと週休二日制にしたくらいでまだまだしろうとに毛が生えたようなものだ。どこ行こうか困ったときにはよく教えてもらっている。
昼飯の後も、こういう道を通ってこの魚屋にいけば良いものが買えるよとアドバイスしてくれた。経験豊富の人しか持っていないレアな情報をもらい美味しい食材を買うことができた。その日の夕食は食いしん坊の母も大喜びだった。
空気の汚れた都会に住んでいるとこんな景色のなかにいることが一番のごちそう。
越前の海の水のきれいさったら。
おそわったお魚屋さんでこんな看板をみたら、そりゃ買うでしょ。
これが福井っ子が大好きな水かに。
バイ貝とヒラメと剣先はお造りで。