昨日のお休みは東京出張。朝新幹線に乗って、二ヶ所を回るともう午後3時近く。最終目的地が神田だったので神田、駿河台あたりを中央線に沿って散歩。今日のブログは東京の方にとっては面白くも珍しくもない、いつも見る日常の風景のお話。

中央線車窓から見えるニコライ堂をせっかく近くに来たので目の前で見てました。ここは正教会の聖堂で聖ニコライというのは正教を伝えたロシア人司教様の名前だそうです。爆風スランプの曲にある大きな玉ねぎの下でというくらいなので、ロシア風だと思いこんでいましたがあたらめて見るとサンクトペテルブルクでみた玉ねぎ屋根のロシア正教の教会ともちょっと違う、半円のクーポラ。ビザンチンぽい感じでした。ちなみに正教というのは「オーソドックス」の日本語訳。

ニコライ堂
聖橋

そして白いコンクリートの聖橋を渡ると湯島の聖堂。ロシアの聖堂と、江戸時代の儒学の中心地、湯島の聖堂が近くにあるのは不思議な感じ。ニコライ堂と湯島聖堂と聖なるお堂を2つつなぐので聖橋というのでしょうか、わかりませんが。

湯島聖堂は寺とも神社とも違う微妙な威圧感。

神田はかつて須田町に叔母と従兄弟が裏地店を営んでいて、東京に行く際はいつもそこで泊まっていた懐かしき場所。何十回も通ったのに叔母も従兄弟も他界してよく泊まった家はどこだったかもわからくなってしまったのが悲しい気持ちです。叔母の店があるころは湯島の聖堂も行ったことがありませんでした。よくかよったのは、肉の万世といまはさいたまに移転した交通博物館。ここは子供の頃テッチャンだった息子ともよく行きました。そういえば神田明神も行ったことがなくここにも昨日はじめて訪れました。

神田明神の門
神田明神も平将門の鎮魂のために建立とのこと。
かつて交通博物館があったガード下。

くもり空ながら気温は高め。リネンのジャケットを着て散歩をしていると肌は汗でじっとりでビールが恋しくなりました。そこで通常の店が休憩時間中でも通しでやっているまつやさんでピール2本と熱燗2本。蕎麦種をつまみにいい気分です。叔母はまつやよりやぶ派で実はまつやさん初見参。

そば前で一杯
そば種は飲むためにあり。

叔母は東京都内で新橋より北は行ったことがない人でした。叔母の買い物はいつも三越の創業の地、三越日本橋本店でした。せっかくですから買い物に立ち寄りました。ここに行くとじつはちょっとトラウマが。

三越創業の地、三越日本橋本店

重厚な吹き抜けに立つ、この仏像のような神像のような七色の炎につつまれた巨大な女神像はいったいなに?デパートにこの神像。子供のわたしはいつも恐れおののいてこの像を見ていました。子供の頃の畏れが50年経った今また蘇りました。これはローマの巨大なカトリック教会に入り、ベルニーニ作の巨像を下から眺めている感覚にちかいかもしれません。

巨大な空間、巨大な謎の女神像、天使なのか悪魔なのか?まさか将門の鎮魂?
背中にも炎のような渦潮のような。まさに日本橋バロックです。
細部をみればみるほど楳図かずお級の恐ろしさ。あれ?鬼太郎のお父さんが。
高速道路の下になってしまった日本橋にも
バロックな像が。