若いころはギターやベースを持ってロックバンドをやっていました。でもプロのアーティストの素晴らしい演奏を目にすると、当然ながら自分の演奏がみすぼらしく感じて、ずっと人前で演奏することに抵抗を覚えていました。ただギターを弾くのはとても好きで楽しいので、自宅の自室で誰にも聞かせることなく、ひっそりギターを弾いて鼻歌うたっていました。ずっと。
ちょっと前からシンプルで力強いニール・ヤングの歌を改めて聴き込んでいて、友人の北くん相手にラインのテレビ電話越しにギターでニール・ヤングごっこをしたりしていました。そんな時、東別院のライブハウス、ローズマリーハートさんでニール・ヤング専門のオープンマイクの日「ニール・ヤングナイト」があるのを発見しました。ローズマリーハートさんのオーナー前田直人さんは、北くんのお兄さんの友達でちょっとだけ知っていましたので昨年末だったか今年のはじめだったか忘れてしまいましたが、勇気をふりしぼってそのオープンマイクに参加申込をしました。
人前で歌うのは久しぶりでしたので、それこそ恥ずかしさのあまり顔から火が吹出そうでした。でも7組か8組かの同年代の人たちがなつかしきニール・ヤングの曲をステージで歌っている姿は、別にプロを目指すのでもなくただ若い頃好きだった歌にひたむきに向きあう姿でいい感じです。以来らニール・ヤングだけでなく「ビートルズ・ナイト」「ユーミン・ナイト」にも参加して楽しみました。その「ニールヤング・ナイト」はその後ジャクソン・ブラウンやジェイムス・テイラー、JDサウザーなどもあわせて「アメリカーナ・ナイト」となり毎月のように行くようになりました。そんな日にローズマリーハートさんに行くと演奏する人達だけで10人〜15人位になります。ひとり15分4曲程度が決まりで、当時好きだったアメリカン音楽の演奏を聞くのはそれはそれは楽しいものです。四日市のくりりんさんが若い頃から長く歌い続けるニール・ヤングには打たれますし、岡崎の男女デュオ、サリックスさんは的を得た選曲とこころに響く歌で感動してしまいます。らくだバンドさんの美しいコーラスも大好きです。細川さんのロビー・ロバートソンばりのギターもかっこいいし、オープンマイクの常連、日置さんの誠実な人柄が出る歌もいいんです。私の下手な歌はどう思われているかわかりませんが、何度もステージに経つとわずかばかり進歩しているのかもしれません。100日の練習より一回の本番が勝るともいいます。
ギターを弾き歌うことの楽しさを改めて教えてくれたローズマリーハートさんは我が「聖地」になりつつあります。
旧友とすばらしい宴
さる12月5日には旧い友だちを誘って、北くん夫妻とローズマリーハート貸し切りで初めてのライブもしました。サリックスさんやらくだバンドさんも歌っていただきました。人生最高の瞬間のひとつでした。