小学校の遠足にはおやつを150円分だけ持っていっていいと言う決まりがありました。いま栄のドンキの場所にあったドラッグストアマツオカに行って、まず手に取ったのは明治のカール。その頃カールはカレー味とチーズ味でした。その味の濃厚でこんなうまいものがあるかと思いました。そして遠足に行くとみんながカールを持っていました。

気がつけば月日は50年過ぎ、今我々はうまいものに囲まれて生きていると言っても過言ではないでしょう。牛肉はかつてはレアな高級な食べ物だったのですが、牛丼屋に行くとすぐに安く食べられます。異国の食べ物だったピザやハンバーガーもすぐ手に取れます。宝物のようだったバナナも今はスーパーの目玉で100円で買えることすらあります。そんなおいしい食べ物に慣れて、そして今は飽きてしまったと言ってもいいかもしれません。高級割烹や料亭でしか食べられなかったふぐやカニもそんなに珍しいものではなくなりました。

木曜日のお休みのドライブ、草津のサービスエリアで見つけた1袋のカール。関東ではいまは販売されてなく、今は関西のみの販売で、草津以東では販売されていないそうです。

このチーズ味のカールを1口食べてみたら、そんな昭和の思い出が蘇ってきました。あの頃から比べると我々は間違いなく豊かになったはずです。きっとあの頃より今は幸せなんでしょう。でもあの頃が不幸な時代だったとはやはり全く思えないのです。