今年も1月12日から15日まで4日間フィレンツェサンタ・マリア・ノヴェッラ駅南歩いて5分ほどにあるメディチ家の要塞跡フォルテッツァ・バッソで行われた世界でピッティ・イマージネ・ウォモに参加した。パリコレクションが一般人には縁の遠いオートクチュール、メゾンで顧客のためにだけ作られるオーダーメイドのプレゼンテーションだとすればピッティ・イマージネ・ウォモは現実世界で着るための洋服の展示会である。これに通いだしてからもう18年になるがますますこのイベントの重要性は増し、ますますイタリアからヨーロッパ、アメリカ、アジア、アフリカと参加者が増え続けている。イタリアはユーロ危機やテロへの懸念があり、ピッティへの参加者が減るのではないかと思っている方も多かったが実際のデータを見たわけではないが、いつものようなピッティで全く変わらなかったということは長年参加しているわたしはよく分かる。

会場で見かけるコレクションや人々の装いを見て、その年の色柄のトレンドを解析しようということばかり以前の私は考えていた。たしかにチェック柄は圧倒的に増えたしロイヤルブルーの流行、細身の短い丈のパンツなどピッティ発のトレンドは間違いなくあるが、みんながおんなじ傾向の服を着るというのは絶対違う。グレーもあればブルーもそしてブラウンもある。細いラペルもあればボールドなラペルもある。プリーツ付きのパンツもあればノープリーツもたくさんある。現実の人々が生きる世界のいわゆる縮図だから同じスタイルではなくそれぞれの服への思いを表現するための服がそこにはある気がする。

ピッティ・イマージネ・ウォモ報告第一弾としてまず会場で見かけたスーツスタイルの人々の姿をご紹介いたします。着こなしの参考になれば幸いです。クリックして画像を拡大してご覧くださいませ。

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メディチ家要塞フォルテッツァ・バッソに向かうスーツ姿の男たち。
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メイン会場の前は、どうだ見たか言わんばかりのスーツ姿の男たちでいっぱい。でも楽しいから好きなんです。
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でもこの方はシックなリアルクローズを着ていて好感持てます。革のブレスレットにいいね!をあげたい。
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左の凝ったグリーンのコートがいいね。右は3ピースとチェック柄で派手になるところを紺ソリッドタイでぐっと締めています。
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ボールドなストライプのライトグレーフランネルダブルブレスト。冬のライトグレーってぼくは好きです。チーフを無造作にいれただけで華やかになる魔術。
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おおきなグレンチェックのコート。ポケットから手袋をちょい見せするのがポイント。マローネ無地のタイ。
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端正なホームスパンコートの着こなしが我が友人の若旦那を思い出させる。
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ロングコートとウールのソリッドタイ。右はビッグチェックのロングジャケット。
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スモーキーブルー無地の上品なスーツのすてきなおひげのジェントルマン。
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ピークラペルのスリーピース。ダークグレーに鮮やかなネクタイが映える。
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なんの変哲もないスーツですが真っ赤なタイに合わせた確信犯のゆるゆる靴下がキュート。
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男性は紺のストライプスーツにネクタイはマローネ。女性はその逆の合わせ。いいね!
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お父様とちびっこダンディが会場で大人気。毛皮のカラーのコートとロイヤルブルーのスリーピース。ネクタイのディンプルが美しい。
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レポーターもまたかっこ良くなきゃね。ライトグレーで衿幅110ミリオーバーのライトグレーダブルブレスト。
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ボルドーのウィンドペンに濃紺ソリッドタイがソークール。
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ライトベージュのコートももちろん素敵ですがウールタイとチーフの合わせがまた素敵。
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フィレンツェのナイスガイ、シモーネさんはツイードのスーツで自転車に乗る。
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ピッティ最大のアイコン、リーノさん二日目のスーツ姿。コーディユロイのジャケットにグレージュのウールタイ。チェックのダブルブレスト、そしてダブルモンクストラップの靴。まわりの方々のまたカラフルなことったら。
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最高にかっこいいお三方がすべてソリッドタイというところがチェックポイント。ソリッドタイはスーツを引き立たせる効果があります。
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ツイードのアースカラーのスリーピース。幅広のラペルがビスポークらしさを出しています。
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チェックのスリムなスーツ姿のダンディがぬいぐるみを持っているの図。
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ペイズリーのショートコートですか。笑顔が嬉しい。見ていて楽しくなります。
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うわー。たぶんモデルさんですね。でもネクタイの軽やかな巻き方はチェックしてくださいませ。
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イタリア人はスマホが好き、そして日本人もスマホが好きな世界は平和。