本日から営業を再開いたします。
6月12日から6月20日までピッティイマジネウォモの出張でお休みをいただきましたが、本日より営業を再開いたします。
ローマの休日三時間
宿のシステムトラブルで急遽テルミニ駅のホテルからスペイン階段近くのホテルに変更となりました。ただ、スペイン階段と言えばローマの中心であり、世界一大観光地でもあります。せっかくなら周辺を散歩しようと午前8時半から散歩をスタート。
まずスペイン階段からまっすぐ伸びるローマのブランド街、コンドティー通りを歩き、ヴィットリオ・エマニエーレ記念堂からポポロ広場まで伸びるローマの大動脈、コルソ通りを左に回ります。
ローマ皇帝の偉業を記す円柱が鎮座するコロンナ広場を通り紀元80年に将軍アグリッパが建設した「世界最古の近代建築」とも言えるパンテオンを目指します。パンテオンは以前は無料解放していましたが、現在は入場料5ユーロ。そのチケットを買う自動販売機の前に大行列。時間を惜しむ我々は何度も入ったことの有るここをスルーし、パンテオン前の有名なコーヒー店「タッサ・ドーロ」でコーヒー豆を買い、コーヒー味のかき氷「グラニータ」を頂きました。ひさびさのお味にちょっと感動。
それからカラヴァッジョの名作3枚があるサン・ルイージ・デイ・フランチェージ教会を目指します。ここには聖マタイがキリストの弟子として、キリスト自身に指名された瞬間、そして聖マタイが天使と出会った瞬間、そして聖マタイが暴漢に襲われ、殉教する劇的瞬間が描かれた3枚の絵が展示されています。
そしてすぐ近くにあるサンタゴスティーノ教会にある名画、これもカラヴァッジョの名作ロレートの聖母も美術ファン必見です。遠い田舎町から何週間もかけて歩いて巡礼した夫婦がやっとのことでローマにたどり着いてこの教会に入ると、なんと目の前にマリア様が現れたのではありませんか、そんな瞬間を描いたこの絵は聖母と幼いキリストに手を合わせる、貧しい農夫の汚れた足が描かれています。美しいものを選らんでに表現するのが美術でしたが、ここで初めて汚い足の裏が美術の中に登場しました。これも美術史の転換の瞬間です。以前同級生のたかし夫婦といっしょにローマ市内を歩いて、カラヴァッジョの名作について知っていることを説明して回りました。そんなことも思い出されます。もうあれから8年は経っ時の過ぎ去るのもなんと早いことか。
ほんとに短い時間でしたが、久しぶりのローマを楽しみました。その短さが思い出のなかで宝物のように輝きます。帰って写真を整理しながらそんなことを考えています。