今朝、店に出勤したら縫製工場からこんな一枚のファックスが届いていた。

年内工場出荷品受注完了のお知らせ
拝啓、貴社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。日頃より当社の縫製をご利用いただきありがとうございます。9月より予測を上回る受注が有り、納期が長くなりご迷惑をおかけしております。さて11月もあと1週残しておりますが現在までに年内の生産キャパシティがすべて埋まってしまいました。そこで本年の年内納め商品の受付は完了させていただきます。お客様にはその旨ご説明いただくようおねがい申し上げます。

例年だと12月11日頃まで年内納品を受け付けていた。最近は少なくなったとはいえお正月を新しい服で迎えたいというお客様も多く、年内の締め切りをお知らせするお葉書を出す年もあり12月の初旬の時期はとてもいそがしい日々を過ごしたものだった。当店の縫製を担当しているのは唯一この縫製工場一カ所である。お客様によって、またはグレードによって複数の工場に振り分ける事はあまりいいことではないので当店ではやらない。年内に納品がこんな早い時期に完了して正直痛いがだからといって他の縫製工場を探す事はしない。年内納品希望のお客様にこたえることが出来ないのは心苦しいが依頼している工場が人気が集中する事はまじめにやってきたその工場が正統に評価されることになってとても良い事。それだけ良い縫製工場だと言う証明に他ならないと考える事にしている。
本場英国ロンドンのセヴィルロウにある私どもと同形態であるMADE TO MEASURE の店でも基本納期は8週間。9月初めは納期約3週間だったのだがいまは明日受け付けたとして出来上がるのは来年の1月20日になる。まさにセヴィルロウなみになってしまったということ。

これから4月になるまでまだ寒い季節は続き、店内には冬物、スリーシーズン素材は豊富にあります。おかげさまで納品は一月でもいいとおっしゃるお客様で店はにぎわっています。良い服を仕立てるためお待ちくださいますようこころからお願い申し上げます。