激しい雨が日本を襲うことしの梅雨。コロナ、豪雨が同時に襲う日本ですが、がんばりましょう。
水木のお休みの前にロロ・ピアーナ社からことしの秋冬のフルコレクションが送られてきました。いつもなら4月終わりには買付が終わっているはずですがことしはコロナ禍でイタリアロロ・ピアーナ社は二ヶ月近く操業停止を余儀なくされ、こんな時期になりました。例年ロロ・ピアーナ日本現地法人のロロ・ピアーナジャパンのスタッフK氏が当店に来て、プレゼンの後、夜9時過ぎまでかかって買付をするのですが、ことしは出張自粛でK氏は名古屋には来られず。ですから無観客ならぬ無顧客で今日はお休みを返上して送られてきたサンプルと電話のやりとりで買付を完了しました。秋冬もコロナ禍にめどがついているかどうかは不確定な状況です。しかし冬のロロ・ピアーナ社の新しい素材を多くのお客様は楽しみにしていらっしゃいます。秋冬素材はいつ入荷するのですかという問い合わせも多くいただきます。日本で最も多くロロ・ピアーナ素材を買い付けるテーラーと言われる当店ですからお客様のご期待に沿うべく、サンプルに向き合い、出来上がったスーツやジャケットを一点一点イメージしながら選び、`多くの素材を買い付けました。
世界に通用する洋服にはいい素材が必要。
当店はハンドメイドのビスポークテーラーではありません。でもロロ・ピアーナ社のようなオーダー用高品質素材を使い、日本最高モデリストの柴山登光先生のパターンで本バス毛芯をつかって日本国内の縫製工場で仕立てたならば「世界に通用するスーツ、ジャケット」になると考えています。なぜあえてハンドメイドではないか。ハンドメイドはもちろん手作りの味わいで良いですが、デザインはちょっと古臭くそして納期は長く、縫いにくい柔らかい素材を嫌い、ハリコシのある硬い生地を好んで使うという傾向があります。またハンドメイドも案外ばらつきもあります。そして洋服職人が一週間以上かけて縫うのですから当然お値段は一般の人では手が届かないほど高い。夫婦ふたりでお店きりもりして良い縫製工場で仕立てるなら、世界に通用するスーツでも10万円を切ってオーダーいただくことが可能となります。そしていい素材を買い付けるのは世界に通用する服を仕立てる最重要ポイントです。
2020秋冬のロロ・ピアーナ社素材のトピック
ウールに22%シルクを混ぜた美しいツヤのあるスーツ素材「エレガンツア」がスーパー130ウールからスーパー150ウールにアップグレードします。つまりエレガンツアがほぼタスマニアンのクラスになります。
イタリア中部のマルケ州産出のシェトランド系ウールを使った素材「ソプラ・ヴィッソ」をことしも買い付けました。ハリコシがありながら重くないツイードは今を感じるスポーツジャケットとして価値があります。産地が明確に分かる、原産地証明がとれたトレーサビリティがきちんとしたオーガニック素材でもあります。また世界最高のクラシックスーツ素材と言われるウインタータスマニアン150も反、カットともに買い付けました。反で買い付けたウインタータスマニアン150のリファレンスサンプルは到着しましたらこのブログでご紹介いたします。
入荷は8月下旬、価格は据え置き。
買い付けた素材は順調にいけば8月には届き、お盆が終わった頃、8月下旬にはオーダーいただけるはず。お値段もほぼ据え置きとお考えくださいませ。