環境保護を目的とした夏の軽装運動「クールビズ」は時期の設定は一昨年でおわりましたが、夏のシャツ&パンツスタイルは日本で完全に定着したと言えるでしょう。しかし悲しいかな官製のクールビズは日本のシャツスタイルを洋服の本場であるヨーロッパとは違うカタチで歪めて定着させてしまいました。まずその誤解を解いていきましょう。
誤解その1 クールビズシャツはカラーボタンをつけてアクセントにする。
シャツには本物の貝を削り出したシェルボタンが王道です。高級感のあるクラシックスタイルを目指すのならシャツのボタンは白色の一択です。ピンクやブルーや黒のカラーボタンはなにとぞお控えくださいませ。
誤解その2 クールビズシャツはカラーを2枚にしたりディテールに凝るのがおしゃれ。
6月に行われる夏のピッティイマジネウォモでは伊達男がフィレンツェの街を闊歩しています。その姿をいつもウォッチングしていますがカラーを2枚に重ねたりするディテールには見たことがありません。(下画像参照)。シャツの素材には凝ってもディテールはあくまでワイドスプレッド?カッタウェイを基本としたクラシックスタイルからお選びくださいませ。
誤解その3 クールビズのシャツスタイルはボタンダウンシャツに限る。
ボタンダウンシャツはクールビズには相性がいいといわれています。ボタンダウンシャツはヨーロッパではネクタイと合わせることがまず無いのでそういわれるのでしょう。ただノーネクタイにはボタンダウンシャツ限定では決してありません。どちらかというとアメリカっぽい雰囲気になるので、クラシックスタイルならワイドスプレッドをさらに拡げたカッタウェイ系もおすすめです。
ピッティイマジネウォモでのシャツスタイル
ピッティイマジネウォモでウォッチングしたシャツスタイル。カッタウェイシャツが多いのがわかるはずです。濃色シャツに同色系ボタンを付ける以外はすべて白ボタンです。