先月のポールマッカートニーからぼくのビートルズ熱は燃え上がってしまっている。昨日仕事をおえてからパルコにあるセンチュリーシアターでビートルズの秘書のドキュメンタリー「愛しのフリーダ」を見ようと雨の栄を開演時間にまにあうように傘をさしながら自転車を飛ばした。シアターに着いてみると昨日だけ試写会とかで夜の部が無く見ることができなかった。落胆しながら階下の本屋にいったらリンゴスター&ヒズオールスターバンドのDVDが590円で売っていたのでなにげなく買った。このバンドの3代目は今年もZEP名古屋に来たが知らずに行けなかった。1989年に市民会館でもやったはずだが残念ながら行っていない。今日は映画にフラレたし家で食事のあとソファに座ってなにげなく見始めたところまさに僕の好みの音楽ど真ん中で、ツボにはまってしまった。音楽のDVDでこんな感激したものはいままでなかった。
1989年にロスアンジェルスで行われたライブでこのバンドのメンバーはザ・バンドのリックダンコ、レヴォンヘルム、ガースハドソン、ブルーススプリングディーンバンドのクラレンスクレモンズ、ニルスロフグレン、ビートルズの屋上ライブでもキーボードを弾いていたビリープレストン、現在イーグルスのジョーウォルシュ、ドクタージョン、そしてドラムはなんと3ドラムで最高のスタジオミュージシャン、ジムケルトナーまで揃えている。こんな音楽界の豪腕メンバーを集められるのはリンゴスターしかいないだろう。
ポールマッカートニーとはまたちがうリックダンコの独特の味わいのベースサウンドと3ドラムのタイトなリズム、ときどき入るピアノの音はニューオリンズ風、ギターはジョーとニルスのエッジが立った音、ああこんないい感じのバンドってあるんだろうか。演奏した曲はといえばビートルズ時代のリンゴスターボーカルの曲、イエローサブマリン、アクトナチュラリー、アイウォナビーユアマン、With a  little help my friend 、リンゴのソロ時代の曲に加え、参加したメンバーのおはこをざざっと演奏した。ザバンドはウェイト、シェイプアイムイン、クリップルクリーク、ドクタージョンならアイコアイコ、ジョーウォルシュなら駆け足の人生などなどアメリカ音楽好きには感涙ものばかり。約20年前のライブだが画質もよくメンバーもはつらつとして古さは全く感じない。でもふと気がついたが実はザ・バンドのリックダンコ、レヴォンヘルム、ガースハドソン、クラレンスシモンズ、ビリープレストンはもうこの世にいない。残った人たちももう70才前後のはず。嗚呼、みんな、ぼくの青春時代「ミュージックライフ」の誌面をかざったスターだった。
ザバンドはもうギターのロビーロバートソンしかこの世に残っていない。ぼくが高校一年の頃、スズキのミニトレという原付バイクを買い、夏休みにひとりで旅に出た。まず国道19号線、大型ダンプがおおく走る内津峠を越えて多治見の三島直也の家に立ち寄った。そのとき彼がザバンド「ミュージックフロムビッグピンク」のカセットをくれた。一週間の旅が終わって家でこのテープを聴いてみると風変わりでこんなのロックじゃないと思った。でもずっと聞いているうちに味わいがわかってきて大好きになった。そのカセットはぼくの音楽観を変えた。
このたった590円のDVDはいろんなことを思い出させてくれた。
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ああこれが590円とは。絶句。


このDVDからドクタージョン、すべてのメンバーの個性がこのアイコアイコに結晶されている。