口に入れる食べ物、飲み物は原料が明示されて生産地域が分って生産者が分っているものがいいものとされる。例えばワイン。飲んだ事はないがあのロマネコンティは、フランス、そしてブルゴーニュのヴォーヌロマネ村にあるたった1.8ヘクタールの最高の畑グラン・クリュでできたピノ・ノワール種で作られた年に7000本から4000本しか作られないワインだと明示されている。この場合はもちろんその畑が良い畑だということだが出所が明示されるということも重要な事だ。日本の食料が自給率が落ちて世界から輸入される今、値段を言うと出自が分らないものが多くなった気がする。そんな中で生産者がわかっている素材は貴重だとも言える。
当店のお客様の伊藤淳二さんがご家族総出で集めていらしゃる蜂蜜は当店で扱っているが、私どものお客様の中でとても人気がある。 いろいろな花から集めてくる蜂蜜は百花蜜といわれ一種類の花からとる蜜は単花蜜と呼ばれるそうだ。今回はその単花蜜の一つで、瑞浪の地域では三年に一度しか採れないミカン科の落葉樹カラスサンショウの木の花から採取した蜂蜜をもって来ていただいた。カラスサンショウの花が咲くとミツバチは狂ったように集めてくるらしい。この8月はその当たり年になったそうで伊藤さんはてんてこまいだったそうだ。瑞浪の里山に咲いたこのカラスサンショウの蜂蜜で伊藤さんが採取したまじりっけ無しの蜂蜜をひとさじなめてみたが遠くで柑橘系の香りがした。
カラスサンショウの蜂蜜 一瓶 2000円(税込)
養蜂家 伊藤さん。まさに生産者の顔が見える蜂蜜。
カラスサンショウ蜂蜜 色は淡く、ほのかに柑橘系の香りがする。