母二人を連れての九州・長崎旅行の二日目はあいにくの雨。ふたりはハウステンボス見学で、妻と二人はゴルフと都合のいいことを考えていたが、一日で4月一ヶ月分の降水量が降るほどの大雨と霧でクラブハウスまで行ったがゴルフはやむなく中止。そこで旅程を変更し、昨日ちょっと考えていた針尾送信所に出かけた。 西海橋からクルマで田園地帯を5分ほど走るとコンクリートの巨大な建造物が見えてくる。ねずみ色の高い塔が三本屹立する情景はシュールでもある。下までクルマでいくと案内所があったので案内していただくことに。新設にも鍵のかかっている扉を開けて中に入れていただいた。日本海軍佐世保鎮守府の無線送信所として、1918年(大正7年)11月に着工、1922年(大正11年)に完成した。針尾送信所の象徴である電波塔の高さは、1号及び2号塔が135m、3号塔が137mで、基部の直径は約12m、厚さは76cm。3本の配置は約300m間隔の正三角形となっている。現在は海上自衛隊と海上保安庁が管理している。
ここは130m以上あるにもかかわらず築後90年経過してもまったく耐震性にも問題がなくまっすぐ立っている。内部には塔の揺れを防ぐおもりもあって新しい技術の先取りをしているのがわかる。ピサの斜塔はすぐ斜めになってしまったことを考えると大正期の日本建築の技術にあらためて驚く。 こういう産業遺産を見ることはとてもワクワクする。
虚空に屹立する三本の柱。ピンクフロイド的光景
太い。
内部の幻想的景色
長崎県はお魚の漁獲量は全国二位で美味しい魚がたくさん取れる所。西海橋脇には魚市場がありマーケット好きのわたしはスルーしない。このあたりの名産あらかぶ、ウチワエビなどがありいっぱい買いたいところだが大きいアジの干物だけを買うことにする。家での晩酌が楽しみだ。
そしてまだ時間が合ったので高速道路で便利な佐賀県嬉野温泉へ行く。 やはり日本の旅は温泉である。嬉野温泉に着くと温泉湯どうふの看板が目につきどうも名物のようなので昼ごはんに有名店「よこ長」へ。温泉の湯で柔らかくなった豆腐はまろやかで身体も温まる。その後お店で聞いたシーボルトの湯に行く。ここは以前からあった公衆浴場を二年前に建て替えたそうで、川のたもとにたつレトロな建物が素敵。美人の湯で有名な嬉野温泉にゆっくり浸かり母たちもご満悦。
よこ長 特選温泉湯どうふ刺身付き
嬉野温泉、シーボルトの湯
平成17年までの古い建物のイメージを壊さずに
それから坂本龍馬が出島経由で嬉野茶を出島経由で輸出して財を成したそうだ。そんな竜馬ゆかりの嬉野の新茶を徳永製茶さんで飲ませていただきました。雨の一日だったがそれは楽しい九州・長崎旅でした。
初物、嬉野茶の新茶をいただく。
嬉野、徳永製茶さん