フェイスブックで大学時代の恩師,田中駿平先生とつながっていて、ときどき先生が書いたトピックを見たり僕のトピックにコメントを頂いたりしている。先生は大学一年の時の担任で、クラブの顧問でもあり私も妻もほんとに長きにわたっておせわになっている。今回イタリアに成田空港発でかけるけど実は成田山にいったことないと先生のコメントに書いたら、近所の安食というところに住んでいるのでイタリアから帰ってきたら成田山に案内してあげるとありがたい言葉をいただく。
ミラノから成田11時間半のフライトは、食事もせずにずっと目を閉じて過ごした。そんな風にしていると寝ている気になり、とりあえず身体に負担はかからない気もするから。成田に到着して着きました携帯で先生に連絡。荷物も受け取り税関検査もおわり出口で待つこと15分、背中がシャンとのびて齢80にならんとするのに一見青年にも思える先生がいらっしゃった。
先生は40年以上前、ポンドが1000円以上した時代に文学研究で英国留学されていた。紅茶の入れ方やビクトリア朝の絵の話などたわいもない話で話も弾み、クルマであっという間にお土産物店が軒を並べる成田山の参道に着く。一週間ヨーロッパを旅しただけなのにこういった日本的な光景がなんだか懐かしく思えるのが不思議。駐車場にクルマを止めて成田山に歩を進める。成田山新勝寺は何宗なのかと疑問が頭をもたげる。本堂の奥にある大塔は高野山のにそっくりなので真言宗ではないかと予想すると本堂に胎蔵界曼荼羅と金剛界曼荼羅が掛けてあったのでこれは真言宗だと確信したがやはりどこにも書いていない。でも大塔の中の展示に真言宗智山派と書いてあった。いつも旅の前には安全を祈願するために手を合わせる近所の福生院様と同じ智山派。旅の間ずっと智山の仏様のご加護に預かったということになる。
お参りのあと参道脇のひなびた食事処でおでんや漬物をつまみにイッパイ。ワインに疲れた肝臓に熱燗がやさしかったことったら。興が乗ってお店のおばさんに、このかたこそ北の国からで有名な田中邦衛さんのおとうとさまにあらせられるぞと告げても、ああそう最近あの方ってテレビで見ないねと自然な応答。日本のやさしい言葉でそんなたわいもない会話のキャッチボールがいいもんだなあと思う初めての成田山参詣でした。
なんだかこの日本的景色がうれしい帰国直後。
成田山新勝寺
先生は記念写真のご準備
三人でまったりおでんおいしいな。