昼間歩くと冬の寒さがぬるみ、春の気配を感じます。春物はいつ入荷するのですかというお客さまからのお問い合わせが多くなってきました。2月に入り節分を過ぎた2月10日頃、当店にもイタリア・英国から春の素材が入ってくる予定です。春素材が入る正確な日にちはまたこのブログ・ウェブでお知らせいたします。

さきごろのフレンツェ出張の際、フィレンツェ中心街トルナブオーニ通近くの裏地専門店「MARIK」で買い付けた裏地が到着しました。芸術家を庇護した街フレンツェの歴史を感じるキュプラ100%裏地ばかりです。春のスーツ、ジャケットにこんなキュプラ100%裏地をあしらうとぐっとエレガントになることまちがいありません。無地は4000円(税込)、ペイズリー・ストライプは6000円(税込)でおつけいたします。(当店のオーダーメイドはマリック裏地を選ばなくても追加料金無しでキュプラ100%裏地となります。)

なぜキュプラなのでしょう?
イタリア製の衣料品はパルプから作られるビスコースレーヨンを使うことが多いのですが、綿花を採取した後の綿実の表面に密生している2~6mmのコットンリンターを原料として銅アンモニア法によって製造されるキュプラはビスコースレーヨンより繊維が細く、レーヨン同様にシルクに似た光沢があります。また、しなやかで肌触りも良く、吸湿性、静電気が発生しにくい事から裏地だけでなく肌着にも使用されています。湿気を帯びると弱くなるビスコースレーヨンよりも湿潤状態でも強度の低下が少なく、寸法安定に優れています。つまりビスコースより高級な素材がキュプラなのです。ちなみにキュプラはベンベルグの名前で日本の旭化成で作られています。
安物のスーツに使われるポリエステル裏地は吸湿性が無く、熱がこもって暑いうえ、静電気を帯びてまとわりつくため、ポリエステル裏地のついた衣服は着心地が悪いのです。オーダーサロンタナカのジャケット、スーツには決して使われることはありません。すべてキュプラ100%裏地をおつけいたします。

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ゴールドミニペイズリー
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レジメンタル
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パープルマルチストライプ
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ソラーロ
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ラベンダーペイズリー
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ローズペイズリー
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ワインレッドペイズリー
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シルバーグレーペイズリー
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無地裏地
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マリック店主アンドレア・アルファーノさんと