水曜日立山に登った後、筋肉痛の足で富山にたどり着く。駅近くのホテルで一風呂あびて街に出動。きときとのお魚で知られる富山は美味の宝庫。美味しい料理と美味い酒にありついた。

日本海と立山の両方を有する美しい場所富山は名古屋にとって遠い街だったが、東海北陸自動車道が出来て以来、3時間程度のドライブで行ける大阪や静岡同様の身近な街になった。時々行くのでカーナビの案内がなくとも街を歩ける土地勘もつく。

次の朝、FACEBOOKで友人の鈴木礁くんが勧めてくれた、美しく整備された富岩運河環水公園の近くに昨年できた新しい富山県美術館に。パーキングも2時間無料で入場料も安い上、日本の美術館には珍しく、写真撮影オッケーが嬉しい。
世界、日本を問わず街を歩くと美術館は行くことにしている。日頃時間に追われ、2時間以上かかる映画をみる機会は多くないが美術館は限られた時間で行くことができて、絵、彫刻なら、見た瞬間、ぐっと心を素手で掴まれる感動を得ることができる。また、我々の関係する「ファッション」と「アート」は極めて近い関係で、「アート」についての感覚を磨いておくと我々が提案する「ファッション」についての感覚も磨かれると信じている。
ジャスパー・ジョーンズ、ポロックなどの現代アートの有名どころを所蔵し充実しているが、シュルレアリズムを日本に紹介したとも言える、富山県出身の瀧口修造コレクションにはぐっときた。目の前に有るものではなく心の深層にある世界を表現するシュルレアリズムに若い頃から注目してきたので瀧口修造の蒐集した一点一点に心躍るものがあった。
美術館を歩くとふと見覚えがある絵を見つけた。9.11の前年、ニューヨークで画商を営む友人の公文くん宅にまだ小学生だった息子と一週間ほどお世話になった。公文くんのマンハッタンのオフィス兼自宅のマンションにその絵はかけてあった。痩せひぎれた男女の版画だったが、ふと彼がこれはお客様からの預かり物で5千万くらいするんじゃないかなとポツッと言ったのが忘れられない。その絵は彼のマンションの部屋に妙に馴染んでいた。そんなことを思い出したピカソの版画「貧しい食事」でした。

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公文くんのマンハッタンの家にあったピカソ「貧しい食事」
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マックス・エルンスト
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瀧口修造コレクションを見ていたら急に呼びかけられた気がした。
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瀧口修造コレクション
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美術館の窓から前の日登った立山が見える。
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美術館を出て、柳の下、末弘軒で好物の手打ちワンタン