令和になって2年目の今朝も母と墓参。ご先祖さまこのコロナをなんとかしてくれないだろうかという気持ち手を合わせました。

コロナで家籠もりの中、自分の好きなレコードを10枚公開するというfacebookでチェーンメールのようなものが知り合いから回ってきたので暇つぶしにそういうのも悪くないかもとやってみました。常々思うこと、人生は選んだ音楽に表れます。音楽というのはいわば「指紋」のようなもので誰一人同じ嗜好の人はいません。この10枚に私の人生が表れているかどうか。おすすめのものを集めたつもり。知らないCDがあれば聞いてみてほしい気もします。

Joao Gilberto JOAO

30歳になった時、いままでと違う音楽をちょっと聞いてみようかなと思って買った一枚。これには10年以上どっぷりハマりましたね。独りで「完全」な音楽を奏でる稀有な人ジョアン・ジルベルト、わたしにとってずっと「神」です。昨年惜しくも亡くなりましたがほんとうに楽しませていただきました。

CRAIG FULLER/ERIC KAZ

20歳の頃ともだちにもらったカセットテープにはいっていたのがこれ。当時新発売のソニーウォークマンの初号機をいまはなき名古屋のデパート丸栄でなけなしのお金をはたいて買いずっと聞いていました。若き日の孤独を癒やしてくれた一枚です。

矢野顕子/SUPER FOLK SONG

矢野顕子はその独特の音楽世界が好きで良くライブにも行きます。彼女のアルバムで一番聞いた一枚。このアルバムではちみつぱいの「塀の上で」など日本の音楽の豊かさを再発見しました。佐野元春「SOMEDAY」は特に秀逸。あるとき中川五郎さんとお話した際、このアルバムの話がでて、あれはいいねと意見が合ってうれしかったこともありました。

 IVAN LINS/ANJO DE MIM

スリーコード基本のロックにちょっと飽きてきた30歳過ぎ、ジョアン・ジルベルトに夢中になり、日本の裏側ブラジルには素晴らしい音楽が溢れていることを知りました。ブラジルのポピュラー音楽界はほんとうに才能あるひとが綺羅星の如くいます。その中であのクインシー・ジョーンズにも認められ、リー・リトナー、ボブ・ジェイムスとも名作「ハーレクイン」を生み出しました。彼のソロアルバムで一番好きなのがこれです。ライブも素晴らしく東京へも彼の演奏を聞きになんども通いました。そしてこのCDにはサインもいただきました。

CROSBY STILLS &NASH

小学校の頃同級生の太田とポール・モーリアなどイージーリスニング系を深夜放送で聞き音楽好きになりました。中学になり、エマーソン・レイク&パーマーにはまりディープ・パープル、ユーライア・ヒープなど激しく、音がでかければいいと思っていたのをすべてリセットしてくれたのが当時知り合いだったシノダさんに教えてもらって聞き始めたのがこの一枚。「青い目のジュディ」で始まるこのLPが音楽の旅の再出発でした。スティルス氏はわたしのロックヒーローです。WODDEN SHIPはこのコロナの世を予見したような名作。刮目して聞くべし。

VARIOUS ARTIST/DEADICATED

名古屋パルコ7階タワーレコードはよく行きました。ここにCDが視聴できる機械が置いてあってよくこれを聞いて知らない音楽を見つけてかったものです。40歳くらいまでグレイトフル・デッドはあまり知りませんでした。これはロス・ロボス、ブルース・ホーンズビー、ドクター・ジョン、エルビス・コステロなど渋いミュージシャン達がグレイトフル・デッドの曲をリスペクトして演奏した一枚。これを聞いてグレイトフル・デッドの魅力を知り、CDを買い集めました。ジェリーガルシアが亡くなる前でしたがアメリカまでいってグレイトフル・デッドを見ておくべきでした。

CAROL KING/TAPESTRY

これはビートルズ解散直後、洋楽ですごく売れた一枚。出た当時はせいぜいITS TOO LATEくらいしか知りませんでしたが、大人になって聞くと、すべての楽曲が味わい深く、バーで聞いて良し、自宅で聞いて良し、クルマで聞いて良し。人生を通していまもよく聞くそしてギターで歌う一枚です。

TOOTS THIELEMANS/BRASIL PROJECT

一度、いまはなくなってしまった名古屋の厚生年金会館でライブを見たことがあります。ほんとうに素晴らしい演奏に心打たれました。このクロマチックハーモニカの名手、トウーツシールマンがカエターノ・ヴェローゾ、ミルトン・ナシメント、シコ・ブアルキそしてわれらがイヴァン・リンスなどブラジルポピュラー音楽の巨匠をずらり揃えて作った名盤です。

JACKON BROWNE/RUNNING ON EMPTY

通常、既出の曲を改めてライブアルバムとして出すというのが通常ですが、これは新曲をライブ、ツアーバス内、スタジオを混ぜて出すというすごいアイディアのアルバムとして19歳の頃聞きまくった一枚。ラップスチールの名手、デビッドリンドレーの素晴らしいプレイをたっぷり聞けるのもこのアルバムの魅力。当時の映画「未知との遭遇」のオマージュしたジャケット・デザインはちょっとどうかとも思いますが。

ELVIS COSTERO/LOOK NOW

エルビス・コステロは同時代人でもあります。アリソンという美しい曲いらいずっと気になる人でした。ちょうど2011年の3.11の一週間ほど前にコステロのライブに東京渋谷オーチャードホールで見て、前の席がピーター・バラカンさんと布袋寅泰さんでした。まさにミュージシャンズ・ミュージシャンです。その新しいアルバムですがとてもいいのでよく聞いています。コステロはいま闘病中なので快癒を願って選びました。