いまはもう私はプロ野球観戦を卒業しましたが、かつては毎日中日ドラゴンズの勝敗に毎日一喜一憂していました。幼い息子とナゴヤドームによく行き、そして巨人戦もたびたび観戦しました。当時巨人の4番は松井秀喜選手。松井秀喜選手にはドラゴンズピッチャーよくホームランを打たれました。彼のホームランは打った瞬間、ホームランとわかる弾道でドラゴンズのピッチャーがもしストライクゾーンに投げればすべてホームランになるのではと思えるほどでした。それほど松井秀喜選手は日本プロ野球の枠のスケールを越えていましたので当然のように米メジャーリーグに行きました。しかし彼はメジャーの中ではそこそこがんばりましたが中距離ヒッターでした。下の手紙にあるように残念な気持ちではありませんが体格に恵まれない日本人ならそんなもんかなと思っていました。

松井秀喜氏の大谷選手への今日のコメントをお読みください。なおこれはスポーツ報知からの転載です。

 大谷選手の驚異的なホームランのペースに、ただただ感嘆しております。彼が持っていた素質に加えて、バッティングへの探究心やトレーニングが、メジャーリーグ屈指の長距離打者に成長させたのではないかと思っております。  私がヤンキースでプレーしていた時には、ジェイソン・ジオンビー選手やゲーリー・シェフィールド選手、アレックス・ロドリゲス選手らに囲まれていましたが、彼たちのパワーに圧倒され、私は『ここで長距離打者になるのは難しい』と感じていました。しかし、今の大谷選手は完全にそちら側の選手になっています。  私にメジャーリーグにおいて長距離打者であってほしいと願っていた野球ファンの方々は、私のその姿を残念な気持ちで見られていたと思いますが、今の大谷選手を見て、とうとう日本人がメジャーリーグでも長距離打者となり、スッキリされているのではないでしょうか。  また、彼はそれだけにとどまらず、素晴らしいピッチャーでもあります。野球の長い歴史の常識を変えた、唯一無二の存在です。これからますます、大谷選手を応援されるファンの方々や、彼のようになりたいと思う少年たちが増えると思います。  今後もファンの方々や少年たちの夢を背負い、躍動される姿を、私も一野球ファンとして期待しております。

スポーツ報知からの転載

わたしは大谷選手を見たことはありません。しかし見たことがあるたぶん最高の長距離バッターである松井秀喜選手のスケールから類推すると大谷選手がいかに想像を絶する「超長距離ヒッター」かわかります。

日本人、特に男子はメジャーで勝つのはまず無理なんじゃないかと言わていたのですが今年松山英樹選手がなんとゴルフトーナメントの最高峰「マスターズ」を優勝し、女子では最高のメジャー競技全米女子オープン最終日で笹生選手と畑岡選手がトップタイ、プレーオフという信じられない快挙。昨年は渋野選手、そしてテニスでは大坂ナオミ選手もいます。

いままで島国であることと体格的に日本人には無理なんじゃないかと思われることを若きアスリートたちはと「信じられてきた枠(まるで牢獄のような)」を軽々飛び越えて行きます。これは考えてみると日本人だけでないはずです。あの信じられないほどキレッキレのダンスと歌を披露したマイケル・ジャクソンを超える中国人もでるかもしれないし、魯山人を超える美意識を感じる一皿をつくるブラジル人もいても全然アリです。松尾芭蕉以上に滋味あふれる俳句をつくるアフリカ人もでてくるかもしれません。アフリカ人といえば、ピッティイマジネウォモでヨーロッパ人以上にクラシックスタイルがかっこいいアフリカ人「サプール」の存在も目の前でみました。

地域、人種、性別を越えてホモサピエンスの能力恐るべしということではないかと大谷選手を見て思いました。

クラシックスタイルの世界で軽々とヨーロッパを超えたアフリカ人
クラシックスタイルで日本もがんばる。がんばろう!
クラシックスタイルで日本の若い人たちは枠を越えられるか?