昨日のロロピアーナトランクショーに、炎天下にかかわらず予想以上の多くのお客様がご来店、オーダーいただき本当にありがとうございました。

ご来店いただいたお客様が楽しそうにカシミアを中心としたロロピアーナのフルコレクションを御覧いただいたことがとても印象的でした。今回、早めにバンチサンプルが届いたこともあって、事前にバンチサンプルでトランクショー扱いでオーダーいただいたお客様も多く、遠くはメールでニューヨークから、そしてリモートで赴任先の地球の反対側、ブラジルからもオーダーいただきました。

考えてみますとロロピアーナというメーカーはブランドでありながら、あくまで素材というブランドネームを表に出さないアイテムのメーカーです。優秀な羊毛やカシミアは市場に存在するわけではありません。ロロピアーナ担当者が直接、品種改良を重ねて優秀な原毛の羊を育てる生産者を訪ね、原毛を入手しイタリアの自社工場で製品まで磨き上げます。そうやって出来た素材の魅力を知ったお客様はブランドネームというアイコンなしでその素材から「幸せな着心地」という「果実」を得るのです。ブランドネームに頼らない素材の良さをお買い求めになられるのです。すべてブランドネームにまみれた昭和のデパート文化を信仰してきた日本人と比べると、やはりステージが上がった感があります。

10数年前ロロピアーナ社がルイヴィトンモエヘネシーグループ(LVMH)に2900億円で買収された時はオーダーサロンタナカが取り扱えなくなるのではと心配しましたが、ロロピアーナ素材の価値を正しく伝える店として評価いただき、このトランクショーのようなフェアも開催できます。お客様に感謝するのはもちろんですが、ロロ・ピアーナという素晴らしいメーカーとお付き合いできることにとても感謝しています。

今回オーダーいただいたものは9月には仕立て上がります。その時、お客様の幸せな笑顔に会えるを楽しみにしております。

こういうサンプルのディスプレイもイタリア・ロロ・ピアーナ社内の工芸部署で手作りされているそうです。やはり志が高い会社だと感じます。