先週の木曜日、東海市の太田川でパット・メセニーのライブがあるとのことで太田川で?という思いもありましたが行くことにしました。マエストロ西村くんが近くにすんでいるので誘うとかれもずっとパット・メセニーを追いかけていたそう。それではということで妻と三人ででかけました。太田川の駅は半田方面と常滑方面に分かれるハブ駅ですが下車したことはありませんでした。改札をでると会場の東海市芸術劇場はすぐ目の前。アクセスも最高です。

パット・メセニーを愛知県芸術劇場で見たのはもう10年以上前だと思います。矢野顕子のアルバムで共演していたのでパットを知りました。それからシークレットストーリー、ROAD TO YOUなどを買って、よく聞いていました。ジャンルといえばジャズギタリストなんでしょうが、大陸の風景が思い浮かぶスケールの大きい曲想で彼の爽やかな風貌もあり天才肌なのにいい感じの人柄に惹かれていました。

最近リリースしたパット・メセニーのアルバムは渋いソロギターで、ひょっとしたら滑らかなギターの音色に眠たくなるのではとちょっと心配もしました。

初めて入る東海市芸術劇場、裕福な東海市だからかなかなか素敵なコンサートホール。7時ジャストに以前よりちょっと白髪になったパット・メセニーが登場、それでもあいかわらずのさわやかさです。

最初はシルクのような滑らかさで弾く過去の名曲のメドレーをソロギターで。何曲かつづけるとギターを持ち替え、ピカソギターなどを超絶技巧で演奏。そしてループマシンを駆使してバンドのようなサウンドになってきました。だいたいがめちゃくちゃうまいギタリストなのにそういったギミックの使い方も極めて上手く、もうパット・メセニー独りなのにそんなふうには誰も考えられない音の深さです。もう眠いどころか興奮して目がギンギンになってきました。ジャズ、もポップスもボサノヴァも軽やかに飛び越えてパット・メセニーワールド全開です。アコースティック楽器を電気でコントロールした「オーケストリオン」も登場して、絢爛豪華な「ソロステージ」。アンコールも3回もやってくれて本当に素晴らしい演奏でした。また東海市芸術劇場の音は最高でした。またここでのライブは来たいな。